小さいものが「葉っぱのしおり」、大きいものが「葉っぱのカード」

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“和紙グッズ”と聞いて、どんなものを思い浮かべるだろうか?

ともすれば、渋くなりすぎることもある素材だが、驚くほどオシャレで現代的な和紙製品を生み出しているブランドがある。1000年の歴史を誇る和紙産地、山梨県市川大門の和紙メーカー大直が工業デザイナー深澤直人さんとともに2008年に作った「SIWA | 紙和」だ。

同ブランドで使っているのは、和紙なのに破れない“最強の障子紙”ともいわれる「ナオロン」。木材パルプとポリオレフィン繊維を原料に、和紙すきの製法で作った大直オリジナルの紙だ。紙独特の風合いを持ちながらも、破れにくく、耐水性が抜群。くしゃくしゃにすることで生まれるシワの風合いが持ち味になっている。バッグやポーチなど、さまざまなアイテムを展開しており、実は筆者も、名刺入れと、カメラケース代わりにポーチを愛用中だ。

そんなSIWAから今春発売されたアイテムが、とてもユニークだ。葉っぱをモチーフにした、その名も「葉っぱのしおり」と「葉っぱのカード」。写真を見ておわかりの通り、紙のシワの具合が葉っぱの葉脈そっくりなのだ。
「ナオロンのもつ素材の雰囲気とシワの感じと枯れ葉や葉っぱのもつ雰囲気が似ていたことから商品化したいと思いました」と大直のブランドプロデューサーである一瀬愛さんも言うが、本当によく似ている。もちろん、よく見れば本物でないことはわかるが、形も非常に美しい。実はこの記事用に写真を撮るとき、窓のそばに並べていたら、強風が吹いて飛んでしまったのだが、その舞い方もまさに葉っぱのようだった。ちなみにシワは1つ1つ手で付けているそうだ。

商品は今年3月からSIWA webshopなどで販売中。しおりサイズの「葉っぱのしおり」(税別600円)と広げた手ほどの大きさの「葉っぱのカード」(税別1000円)。いずれも5種5色アソート10枚入り。反響もよく、すでに海外でも販売されているそうだ。

「さまざまな使い方が出来ますので、いろいろなアイデアで楽しんでください」と一瀬さん。たとえば「葉っぱのしおり」なら、しおりとしての用途はもちろん、ラッピングの飾りにしてもかわいいし、サインペンで文字を書いてメッセージカードに使ってもオシャレ。一方、「葉っぱのカード」は、切手を貼ればポストカードとしても投函できる(※定形外郵便)。もしポストをのぞいて、こんなかわいい葉っぱが届いていたらものすごく和めそうだ。また、いずれも水に強いのでコースターに使うのにも適しており、ひもをつけてつるせばモビールにも早変わりする。

障子文化の日本では昔からおなじみの和紙の新しいかたち。ぜひ、自分好みの使い方を見つけてみては?
(古屋江美子)