落命寸前の男をビーバーが救う、ヒグマの激しい攻撃に諦めかけたとき…。

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先日、釣りに行こうと森の中に入った際、背後からクマに襲われたロシアの男性は、大けがを負いながらも奇跡的に命は助かった。上に乗られ、もはや「助からない」と諦めかけたその瞬間、彼の身にはさまざまな偶然が重なり、結果、命を落とすことはなかったという。窮地に助けてくれたのは、まさかの“ビーバー”だったそうだ。

オーストリアン・タイムスや米紙ニューヨーク・ポストなどによると、この九死に一生を得る体験をしたのは、ロシア連邦東部のサハ共和国に住む42歳の男性。先日、「お気に入りの釣りポイント」に行こうとした彼が車を降り、森の中を歩き出して間もなく、背後から突然ヒグマに襲われてしまったという。気配にも気付けなかった様子の男性は、そのままヒグマに押し倒され、顔や体を攻撃された。

ヒグマの激しい攻撃にさらされ、「助からない」と命を落とす覚悟もした男性。しかしそんな時、ヒグマが動きをピタッと止める、思いがけない出来事が起きたそうだ。

男性の体を「ひっかいていた」ヒグマの手が、偶然彼の携帯電話に触れたおかげで、本人も知らなかった着信音が鳴り出した。その着信音は、ジャスティン・ビーバーのヒット曲「Baby」。急に男性の身からポップな歌が流れ出して驚いたヒグマは、攻撃を止めると森の中へ逃げて行ったという。

ある野生動物の専門家は、興奮したクマでも「急激なショック」を受けた時に動きを止める場合があると説明。男性を襲ったヒグマの場合、ジャスティン・ビーバーの歌自体に驚いたかは分からないが、突然作動した携帯電話の着信音を「とても予想外」の音と受け止めたため、慌てて逃げ出したのだろうと話している。しかし結果として、男性にとってみれば「“ビーバー”に助けられた」のは間違いない。

その後、携帯電話で仲間に助けを求め、病院に運ばれた男性。地元メディアの取材に応じた彼は、ジャスティン・ビーバーの歌の着信音は自分がダウンロードしたわけではなく、「孫娘が冗談のつもりで入れていた」と話したという。

「もしも孫娘が彼の携帯電話を操作してなかったら」「ヒグマが彼の携帯電話に触れなければ」等々、いろいろと偶然が重なったおかげで助かった形の男性だが、少なくとも今は命を救う歌を世に送り出してくれていたジャスティン・ビーバーだけでなく、ユーモアのある孫娘にも感謝していることだろう。