ブラジル代表の主将を務めるチアゴ・シウバ (撮影:フォート・キシモト)

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ブラジルW杯はベスト8が出揃い、準々決勝が行われている。日本時間で今朝にはブラジルがコロンビアと戦い、2─0で勝利した。ネイマールの負傷は非常に残念だけど、絶対優勝の使命を背負って戦うこのチームがどこまでいけるか、興味深いね。

改めてベスト8に残ったチームを見ると、サプライズと言えるのはコスタリカくらいで、あとは順当に力のあるチームが勝ち残った。各国ともにエースの顔がはっきりしており、やはり決めるべき人間が決めるチームは強いということだ。

また、予選リーグは攻撃的でスリリングな試合が多かったが、決勝トーナメントに入ってからは、勝敗に対する執着心が一段増し、守備的で拮抗したゲームが増えた。だから延長戦の数も多いね。張り詰める緊張感の中での真剣勝負で、試合のレベルとしては予選リーグよりも一つ上になる。日本がここを経験できなかったのは返す返すも残念だ。

いや、日本がというよりアジア全体かもしれない。今大会で、日本を含むアジア勢は“順当に”予選落ちした。その負けには世界の誰も驚かなかった。弱い国が普通に負けただけ、という見え方だ。4年前と比べ、アジアと他の大陸の差は開いているね。それはサッカーの差であり、文化の差だ。ブラジルやアルゼンチン、メキシコ、チリ
、彼らがどんな環境の中でプレーしているか。あるいはドイツやベルギーはどんな組織で、どんな準備をしているか。

すべてにおいて、日本を含めたアジアはレベルが低い。自分たちのサッカーなどというよく分からないフレーズを崇め、極めてドメスティックに盛り上がり、惨敗に対する反省も検証もすっとぼけて次の監督候補の名前が一面を飾るようでは、チアゴ・シウバの涙の意味は分からないだろう。