高松一vs小松島

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45年ぶりの秋季四国大会1勝をあげた高松第一

晴れ舞台で躍動した高松第一、45年ぶり秋季四国大会勝利!

 秋季徳島県大会5試合全てで二桁安打の小松島強打線のお株を奪う、高松一の見事な先制攻撃が光った。初回一死一、三塁から4番・中川雄太(2年・左投左打・176センチ63キロ・太田中出身)が意表を付くスクイズを決め先制すると、太田中3年時は全日本少年軟式野球大会でベスト8、横浜スタジアムでのプレー経験を持つ5番・三谷真也三塁手(1年・右投左打・167センチ59キロ)も「(16打数4安打3失策の)県大会では気持ちで弱気だったが、田中重行監督が『エラーは何個してもいい。それは監督のせいだ』とサポートしてくれて、『できることからしっかりやろう』」を体現するレフト前タイムリー。

「相手先頭打者を四球・死球で出塁させてしまい、ウチが自滅して流れを手放してしまった。後の投手が真鳥より力が落ちるのはわかっていたが、あまりにも流れが悪いので交代させないと勝負にならないと思った」と小松島・豊富尚博監督はチームの絶対的エース・真鳥優人(2年)を2回途中で降ろした理由を説明したが、これも予期せぬ猛打があったからである。

 その後も勢いは衰えず高松一は14安打、毎回の14得点で5回コールド勝ち。「レベルが高い相手とできて楽しいし、血が騒ぐ。ここでは思いっきりできます」と自身も3打数2安打の6番・大野夏都一塁手(1年)も語るように、晴れ舞台で彼らは大いに躍動した。

 45年ぶり秋季四国大会1勝をあげた2回戦の相手は「TVで見る世界」(大野)の明徳義塾。それでも高松一は「ホームランは才能が必要だが、センター前なら努力すれば誰でも打てる。全員が8番打者」のチームモットーはブレることなく、強敵に立ち向かっていく。

(文=寺下 友徳)