「ハッピーバースデー!」
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いくつになろうがとっても大事なイベントののひとつに「誕生日」がある。

米国だと幼稚園の頃から自分の誕生日にはクラスの人数分のカップケーキやらを持参する。プレゼントをもらうというより、たくさんの人に祝ってもらうのを主とした誕生会になることが多いようにも思う。
幼稚園や学校もそれを心得ているようで、誕生日のケーキ持参は特に禁止されていない様子(各学校や先生、生徒のアレルギー有無などでの違いはあるだろうが)。

そんな学級全体での誕生会も中学生にもなると教科ごとに教室や生徒が変わるので、みんなで一緒に! というのが少なくなってくるようだ。
そこで中学生や高校生がやっている友達の誕生日の祝い方に、ロッカーのデコレーションというのがある。誕生日の前日の放課後に、友達のロッカーを飾り立て翌日に登校したらサプライズ! カップケーキからロッカーデコレーションへと祝い方も年齢とともに変化するアメリカのティーンたち。

学校側から各自与えられるロッカー。その中に教科書やら文房具が押し込まれ、アイドルの切り抜きがマグネットで貼り付けられていたり、ちょっとしたプライベートスペースになっている。
そんなロッカーに誕生日にはキラびやかなデコレーションが友達の手によって施される。きれいな誕生日用のラッピングペーパーをロッカー全体にはりつけ、リボンや風船を付けたり、と同じロッカーが連なる学校の廊下でひときわ目立つ。「今日が誕生日」と言わずと知れ、誰からともなく「Happy Birthday!」の声がかかる。

反面、これ一つで人気のあるなしが読み取れるという不具合もあり、誕生日なのに一つの飾りもない寂しいロッカーに向かう生徒も少なくない。
モンスターペアレンツなのか、親が夢中で高校生の子供のであろうロッカーに飾り付けている場面に出くわしたことがある。高校生にでもなれば、友達がいようがいなかろうが放課後は忙しくしていて、ロッカー飾りどころではない、という意見もあるようで、他人のロッカーは気にならなくなるらしい。
祝って欲しいのか、欲しくないのか気難しいティーンエイジャーの心はなかなか読めない。
何にでも良い面があれば悪い面もあるものだが、誰にでも年に一度訪れる誕生日、気持ちよくハッピーに過ごしてほしい。

最近このロッカーバースディーデコレーション用スキンなるものも登場して、簡単にロッカーに貼ったり剥がせたりできるものが登場しているようだ。
(シカゴ/あらた)