コンセプトは「緑のないところに、緑を持ち込む」。

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もう、遠い記憶の話になってしまった。というか、「随分と気の早い話」と表現した方が適当だろうか? 夏の日の、熱い日差しが辛かった。……年の瀬に、一人で何を言っているんだろう。

続けさせてください。ちょっと面白い日傘を発見してしまったんです。「usual design」というユニットが製作し、オンラインショップ「密買東京」にて予約受付中なのは、その名も『木漏れ日傘』。

画像を見ていただいたら、どういうアイテムかは理解していただけるだろうか?
「元々は“緑”をテーマにしたデザインコンペがあり、そこに出品する作品を考えていたのが、製作のきっかけだったようです」(密買東京・担当者)
結局、そのコンペに出品はしなかったとのことだが、それを機に「緑のないところに、緑を持ち込む」という発想が出てきた。そしてそこから発展し、「緑を持ち歩く→木漏れ日を持ち歩く」というコンセプトまで辿り着いたそう。『木漏れ日傘』デザインの誕生である。

通常の日傘との違いは、こう表現するときっとわかりやすい。“日差しを遮る屋根”を持ち歩くのが普通の日傘で、 “葉の茂った小さな木”を持ち歩くのが『木漏れ日傘』。
何しろ、影の落ち方が素晴らしくて。この傘を持って太陽の下に行くと、本当に木の下にいるみたいになる。身体に浮かぶシャドウが、そのまんま木漏れ日のようなのだ。
「見上げた時の風景も新緑の木立ちのようで、なかなか爽やかな感じだと思います」(担当者)

ただ、一つだけ野暮なことを聞かせてください。これは、「日傘」としてのみの使い方を推奨している? 雨降りの日、通常の傘として使用することはご法度なのだろうか。
「基本的には日傘として考えられたプロダクトですが、デザインが製品になる過程で『ビニール傘にプリントする』という方法に辿り着いたので、結果としては雨の日用の傘としても使える仕様になっています」(担当者)
日傘限定ということではない。また、もし水に濡れたとしても“葉が茂った木”のデザインは消えないらしい。
でも、それは粋じゃない。雨の日に差したらコンセプトの軸がぶれる。是非とも、晴天の日オンリーで使っていただきたいのだ。あくまで、個人的な意見ですが。

そんな『木漏れ日傘』の価格は3,990円(税込み)。2012年3月上旬頃より、順次発送予定である。

正直、日傘なんか持ち歩いたことがないけど、これはイケてる。私も差したい。夏の日差しも、ドンとこいだ!
……年の瀬に、一人で何を言っているんだろう。
(寺西ジャジューカ)