リーダーとは、組織を統率することがその役割です。その組織が大きくなればなるほど、統率がキレイ事だけでは済まないことは、管理者、指導者であれば理解していなければなりません。

民主党の院内会派離脱を表明した16人。それに対する菅総理、岡田幹事長の態度は冷笑と黙殺でした。幹事長が認可しなければ、院内会派結成は出来ないという原則を握っている強気からでしょうか、岡田氏は「パフォーマンスに過ぎない」と斬って捨てました。
造反なのか原点回帰なのかの判断はさておき、16名の離反について、組織統制、リーダーとして、どうあるべきでしょうか。

主流派に対し、反主流派が造反する、というのは過去にも多数ありました。しかし今回の離反は、その全員が「比例単独候補での当選者」であるという点が特徴です。16人は要するに民主党ブームに乗って当選した、自分らの実力外の、単なる数合わせ議員に過ぎない存在であり、小選挙区への転進も認められない、次回の選挙での当選はまずおぼつかない数合わせのコマ扱いされていたのです。

自分の実力外で国会議員になったといえば小泉チルドレンが有名ですが、タレント化したり、目立つパフォーマンスでいまだに目にする人たちもいることはいますが、圧倒的多数の小泉チルドレンは、政権交代と共に消え去って行きました。
これと同じ扱いが、比例単独で当選した今回の16名と同じ立場の人たちです。

「お前たちは数合わせ候補にすぎない」という扱いをされた側はどうでしょうか。同じ政治家・衆議院議員なのに、同じ労働者なのに、人しての存在を否定されたかのような扱いに、何も感じない人はいません。
さらに大切な事は、単に組織の人身を掌握出来ていなかっただけでなく、今回のように、実務上のリスクがあることを計算出来ていなかった点です。16人は「存在価値の無い議員」ではなく、数合わせに「存在理由の有る」議員だったのです。


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