日本のコミュニケーションは急速に変化している。しかし、その変化は「ガラパゴス化」とでもいうようなあまり芳しくない方向に進んでいる。

「ガラパゴス化。」技術やサービスなどが日本の非常に厳しい買い手の要求に応じ独自かつ非常に高度な進化を遂げた結果、世界のより大きな市場でのニーズからすっかりかけ離れてしまうという現象を指して、最近使われるようになった言葉だ。当初はユーザも使いこなせい程の多機能でありながら世界市場に受け入れられていない日本製携帯電話、技術的には高い評価を受けているものの南米の数カ国でしか採用が進まない日本の地上デジタルテレビ放送方式などがその典型例と言われている。

2011年1月20日の日本経済新聞の記事(35面)によると、若者の間で「断られたくない症候群」が広がっており、それに即してコミュニケーションの方法が変わっているという。

そのコミュニケーションとは、ツイッターなどで「暇だ」「お酒飲みたい」と相手を特定しない形で情報を発信し、実は、意図した相手が誘いに応じるのを待つという超高等手法だ。

記事によると、こうした手法が発達したのは、明確に誘ってはいないから誰も反応しなくても傷つかない、そんな繊細な心理の表れだという。

メールで誘うと誘っていることが明確になり、断っても返事がなくてもお互いに気まずい思いになる。お互いに気持ちが通じ合い、かつ都合が合えば良いが、その時、都合が合わなければ、気持ちが通じ合っている間でも関係が悪化しかねない。そのため、できるだけ、自分の意図を明確にしない形でツイッターを使っているという。ツイッターでのコミュニケーションならば、意図しない相手から反応があっても誘い文句は使っていないので断りやすいようだ。

また、日本では、ブログやSNSで友人の日記へのコメントやメールへの返信を怠るとマナー違反、他人の書き込みに反応することが暗黙のルールとされつつある。


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