今年は「3D映画元年」といわれるほど、映画業界に3次元の波が押し寄せている。ハリウッドでは全社を挙げて3D映画の制作に突入している。
「3D新時代」が到来 ハリウッド映画の完成度と2つの映像技術 - IT-PLUS

国内でも日本初の3D映画「戦慄迷宮3D」が製作され、ハリウッドなどの海外作品とあわせると10本以上の3D映画が公開される予定である。3D映画は、これまでにも何度か話題になったことはあったが、これほどまでに大きな展開は初めてだ。

今、なぜ3D映画が世界を巻き込むほど注目されているのだろうか。

今回は、「映画界を変える」とまで言われている3D映画の映像技術についてフォーカスしてみた。


■そもそも3D映画ってなに?
3D映画とは、文字どおりに3次元(3D)で表示される映画のことで、昔は立体映画とも呼ばれていた。2台のカメラで撮影し、映写機で映像を同期してスクリーン投影する。それぞれの映像を左右の目で見ることにより、見る人は立体的(3次元)な映像として認識されるのだ。

3D映画というと、旧来の赤と青のフィルムがついた眼鏡を掛けるアナグラフ式を思い浮かべる人が多いのではないだろうか。アナグラフ式は確かに3次元の映像を見られるが、目が極度に疲れるうえ、色の再現性に乏しいという欠点があった。

現在では3Dの映像表現は劇的な進化を遂げ、最新技術では目の疲れも少なく、色の再現性も申し分がない3D映画を楽しめるまでに技術は成長を遂げているのだ。

■なぜ、今ごろ3D映画なの?
デジタル・メディア評論家 麻倉怜士氏の記事によると、2005年に開催された「ショーウエスト」というイベントで、スティーブン・スピルバーグ氏とジョージ・ルーカス氏が「3D宣言」を発したことが、3D映画が加速するキッカケとなったようだ。

両氏の主張では、現在の映画(2D映画)を3D映画にすることによって、映画がより発展するという。
「3D新時代」が到来 ハリウッド映画の完成度と2つの映像技術 - IT-PLUS

■より現実に近づいた3D映像の世界
米RealD社による立体映像技術を使った3D映画では、DLPプロジェクターを使って右目用と左目用のデジタル映像を144フレーム/秒で交互に投影する。

プロジェクターの前面には、「Z Screnn」と呼ばれる円偏光用のフィルターが設置されており、偏光フィルムを取り付けた眼鏡を掛けて左右それぞれ異なる視点の映像を観客に送ることで立体映像が見える仕組みだ。
米Real D社の技術を採用した3D映画,10月から相次ぎ公開 - Tech-On!

映画の世界は現実とは明らかに異なるが、最新の立体映像技術による3D映画は、視聴者があたかも現実と見間違えるほどリアルな映像を体験できるところが大きな魅力だ。


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