【気になるPC】どっちが役立つ? 人気小型モバイルPCのガチンコバトル
今、モバイルPCユーザーの間で話題を呼んでいるのが、富士通のモバイルPC「FMV BIBLO LOOX U50WN」だ。キーボード入力とともに、ペン入力も可能なタブレットPCで、液晶面を回転させて折りたたんだ状態でも利用できる。コミック本サイズに近く、重量も非常に軽いので、常時鞄に入れても持ち歩けるのが最大の特徴だ。これと同じようなタブレットタイプのモバイルPCとして、工人舎の最新モバイルPC「SH6KB04A」がある。こちらは「FMV BIBLO LOOX U50WN」より一回り大きいながら、低価格で機能が充実しているのが特徴だ。
今回は、話題のモバイルタブレットPC2機種を比較し、どちらがより実用的なのかを比較してみた。
表1.スペックの比較
どちらの機種もカスタムメイドが可能で、メモリやHDDの容量のほか、光学ドライブを付属するかどうかなどが選択できる。各メーカーの販売サイトでの実売価格は、富士通「FMV BIBLO LOOX U50WN」が117,432円から、工人舎「SH6KB04A」が99,800円からで価格はオーダーの組み合わせで変動する。
●ボディサイズの違いは歴然だが……
「FMV BIBLO LOOX U50WN」と「SH6KB04A」を並べてみると大きさの差は歴然である。携帯性という面では、「FMV BIBLO LOOX U50WN」がサイズ・重量ともに優れている。ただ、「SH6KB04A」が劣っているわけでもなく、モバイルPCとしてみるならやはりこちらもコンパクトなサイズで重量も1kgを切っているので非常に軽量といってよい。これは好みの問題かもしれないが、携帯性という面では「FMV BIBLO LOOX U50WN」のほうが優れているが、継続して使うとなると、「SH6KB04A」くらいの大きさの方が、画面の見やすさやキー入力のしやすさという面でも、使いやすく感じる。
●キーボード(キーの大きさ)は小型がデメリットに?
「FMV BIBLO LOOX U50WN」のキーボードは、58キーで主に使用する英文字のキーピッチが約14mmとなっている。「SH6KB04A」は、84キーでキーピッチは約16mmあり、実際入力してみるとこの差は大きい。タッチタイピングで入力する場合、16mmでなんとかできるレベルで、14mmでは正直厳しい。「FMV BIBLO LOOX U50WN」は、キー数が少ないことから、多くの記号文字やカーソルキーなどが[Fn]キーを押しながらの操作となる。文字入力が多い場合は少々大変だ。「SH6KB04A」のキーボードは、文字入力において利用する主なものは、ほぼキー割り当てされているので、余計な操作も少なく入力が可能だ。
●画面の大きさで視認性はかなり差が出る
「FMV BIBLO LOOX U50WN」は5.6型ワイド液晶を採用、「SH6KB04A」は7型ワイド液晶となる。両機種ともLEDバックライト採用で明るく1024×600ドットが標準解像度となる。タブレット機能は、感圧式となりスタイラスペンのほか、指で押さえても反応する。クリックしたり操作したりといった作業は画面が小さくてもそれほど気にならないが、文字を表示して文章を読むとなると、どちらも表示が小さい。特に「FMV BIBLO LOOX U50WN」のほうは文字が極小なため、長い文章を読むのは少々疲れる。
●オリジナル機能のメリットはどっちが上か?
「FMV BIBLO LOOX U50WN」は、指紋センサーを搭載しているのでセキュリティ性も万全。また、ログオンパスワードも指紋を利用すればいいので簡単にログオンが可能だ。そのほか特徴的な機能として、キーライトをヒンジ横に装備している。真っ暗な場所で利用する場合でも、キーライトを点灯することでキーボードが照らされるので、間違いのない入力が可能だ。
「SH6KB04A」は、ワンセグチューナーを標準搭載しているので、気軽にどこでもテレビ視聴できる。また、スティックポインタとマウスボタンを液晶横に装備しているが、通常のノートPCにあるようなタッチパッドも装備しているので、状況に合わせた操作の仕方ができるのはありがたい。
一方、「SH6KB04A」は、サイズ・重量では「FMV BIBLO LOOX U50WN」に劣るものの、モバイルPCとしては軽量クラスのPCと言ってよい。また、冷却用のファンの音も非常に静かで、それほど動作音も気にならない。気になる点としては、携帯性にも優れたPCなので外出先に持って出かけることも考えられるわけだか、もしもの時を考えて指紋センサーなどのセキュリティ機能がほしいところだ。
それぞれの特徴から考えると、「FMV BIBLO LOOX U50WN」はPCをいつも携帯していたいが、テキスト確認や文字入力がメインではない人に最適。「SH6KB04A」は、外出先から、メールやブラウジングなどの利用が多く文字入力も多い人に最適。ただし、仕事で利用する場合は、セキュリティ面での注意が必要。
実売価格差では、最小構成で2万弱違うわけだが、携帯性で2万円プラスして「FMV BIBLO LOOX U50WN」を選ぶか、操作のしやすさとコストパフォーマンスで「SH6KB04A」を選ぶかの選択になるだろう。
総合的な面で考えると、筆者は「SH6KB04A」のほうが使いやすく持ち運びにもそれほど苦にならないサイズなのでこちらが好みなわけだが、モバイル性を重視するユーザーにとってはやはり「FMV BIBLO LOOX U50WN」のサイズと重量はかなり魅力的な特徴であることは間違いない。購入は、予算と自分がどのような利用の仕方をするのかをよく考えて購入するとよいだろう。
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編集部:篠崎 哲(ジャムハウス)
制作編集:エヌプラス
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今回は、話題のモバイルタブレットPC2機種を比較し、どちらがより実用的なのかを比較してみた。
■どっちがお好み? 各部機能比較
今回の比較には、以下の表のスペックの製品で比較をしてみた。OSやメモリ搭載量が違うので一概にどちらのPCがより軽快に動作するなどの比較はできないが、メニューを出したりフォルダを開いたりといった動作は、どちらのPCでもあまりもたつきは感じなかった。富士通 FMV BIBLO LOOX U50WN | 工人舎 SH6KB04A | |
OS | Windows XP Professional | Microsoft Windows Vista Home Basic |
CPU | インテル プロセッサー A110(800MHz) | インテル プロセッサー A100(600MHz) |
HDD | 約40GB | 約40GB |
メインメモリ | 1GB | 512MB |
ディスプレイ解像度 | 1024×600ドット | 1024×600ドット |
カードスロット | TYPEI/II×1スロット/SDメモリーカードスロット | TYPEI/II×1スロット/3in1メディアカードスロット(SD、MMC、メモリースティック) |
バッテリ稼働時間 | 標準バッテリ約4時間/Lサイズバッテリ約8時間 | 標準バッテリ約3.5時間/Lサイズバッテリ約7時間 |
サイズ | 約171(W) ×約133 (D)×約26.5〜32.0mm(H)(標準バッテリパック装着時) | 約227mm (W) x 約170mm (D) x 約25.4〜33mm(H)(標準バッテリパック装着時) |
重量 | 約580g(標準バッテリパック装着時) | 約993g(標準バッテリパック装着時) |
どちらの機種もカスタムメイドが可能で、メモリやHDDの容量のほか、光学ドライブを付属するかどうかなどが選択できる。各メーカーの販売サイトでの実売価格は、富士通「FMV BIBLO LOOX U50WN」が117,432円から、工人舎「SH6KB04A」が99,800円からで価格はオーダーの組み合わせで変動する。
「FMV BIBLO LOOX U50WN」と「SH6KB04A」を並べてみると大きさの差は歴然である。携帯性という面では、「FMV BIBLO LOOX U50WN」がサイズ・重量ともに優れている。ただ、「SH6KB04A」が劣っているわけでもなく、モバイルPCとしてみるならやはりこちらもコンパクトなサイズで重量も1kgを切っているので非常に軽量といってよい。これは好みの問題かもしれないが、携帯性という面では「FMV BIBLO LOOX U50WN」のほうが優れているが、継続して使うとなると、「SH6KB04A」くらいの大きさの方が、画面の見やすさやキー入力のしやすさという面でも、使いやすく感じる。
左が富士通「FMV BIBLO LOOX U50WN」、右が工人舎「SH6KB04A」(通常利用時) | 左が富士通「FMV BIBLO LOOX U50WN」、右が工人舎「SH6KB04A」(折りたたみ時) |
●キーボード(キーの大きさ)は小型がデメリットに?
「FMV BIBLO LOOX U50WN」のキーボードは、58キーで主に使用する英文字のキーピッチが約14mmとなっている。「SH6KB04A」は、84キーでキーピッチは約16mmあり、実際入力してみるとこの差は大きい。タッチタイピングで入力する場合、16mmでなんとかできるレベルで、14mmでは正直厳しい。「FMV BIBLO LOOX U50WN」は、キー数が少ないことから、多くの記号文字やカーソルキーなどが[Fn]キーを押しながらの操作となる。文字入力が多い場合は少々大変だ。「SH6KB04A」のキーボードは、文字入力において利用する主なものは、ほぼキー割り当てされているので、余計な操作も少なく入力が可能だ。
キーボード(キーの大きさ)の比較 |
●画面の大きさで視認性はかなり差が出る
「FMV BIBLO LOOX U50WN」は5.6型ワイド液晶を採用、「SH6KB04A」は7型ワイド液晶となる。両機種ともLEDバックライト採用で明るく1024×600ドットが標準解像度となる。タブレット機能は、感圧式となりスタイラスペンのほか、指で押さえても反応する。クリックしたり操作したりといった作業は画面が小さくてもそれほど気にならないが、文字を表示して文章を読むとなると、どちらも表示が小さい。特に「FMV BIBLO LOOX U50WN」のほうは文字が極小なため、長い文章を読むのは少々疲れる。
●オリジナル機能のメリットはどっちが上か?
「FMV BIBLO LOOX U50WN」は、指紋センサーを搭載しているのでセキュリティ性も万全。また、ログオンパスワードも指紋を利用すればいいので簡単にログオンが可能だ。そのほか特徴的な機能として、キーライトをヒンジ横に装備している。真っ暗な場所で利用する場合でも、キーライトを点灯することでキーボードが照らされるので、間違いのない入力が可能だ。
左右にキーボートを照らすLEDライトを装備 |
「SH6KB04A」は、ワンセグチューナーを標準搭載しているので、気軽にどこでもテレビ視聴できる。また、スティックポインタとマウスボタンを液晶横に装備しているが、通常のノートPCにあるようなタッチパッドも装備しているので、状況に合わせた操作の仕方ができるのはありがたい。
アンテナを取り付ければワンセグの視聴も可能 |
液晶画面横には、スティックポインタやマウスボタンを装備 | キーボード手前にタッチパッドも装備 |
■どちらを選ぶ? 決め手は利用シーン!
「FMV BIBLO LOOX U50WN」が優れている面をあげるなら、やはり携帯性だろう。とにかくいつでもPCを携帯しておきたいという人には、いつも鞄に入れておいても苦にならないサイズ・重量を実現していることは間違いない。欠点を挙げるとするなら、文字をメインとした作業を行うのにはやや向かないということだ。画面の大きさや文字入力においては、画面が小さすぎで見づらいのとキー入力が少々面倒なことだ。それともう1つの欠点として、廃熱口がポインタの横から下にかけて配置されていることだ。ポインタを操作する際、持ち方によっては廃熱口を指で塞いでしまう可能性があるほか、指に直接温風が当たるのでかなり不快である。また、ファンがフル回転していることが多く、非常にうるさく感じる。一方、「SH6KB04A」は、サイズ・重量では「FMV BIBLO LOOX U50WN」に劣るものの、モバイルPCとしては軽量クラスのPCと言ってよい。また、冷却用のファンの音も非常に静かで、それほど動作音も気にならない。気になる点としては、携帯性にも優れたPCなので外出先に持って出かけることも考えられるわけだか、もしもの時を考えて指紋センサーなどのセキュリティ機能がほしいところだ。
それぞれの特徴から考えると、「FMV BIBLO LOOX U50WN」はPCをいつも携帯していたいが、テキスト確認や文字入力がメインではない人に最適。「SH6KB04A」は、外出先から、メールやブラウジングなどの利用が多く文字入力も多い人に最適。ただし、仕事で利用する場合は、セキュリティ面での注意が必要。
実売価格差では、最小構成で2万弱違うわけだが、携帯性で2万円プラスして「FMV BIBLO LOOX U50WN」を選ぶか、操作のしやすさとコストパフォーマンスで「SH6KB04A」を選ぶかの選択になるだろう。
総合的な面で考えると、筆者は「SH6KB04A」のほうが使いやすく持ち運びにもそれほど苦にならないサイズなのでこちらが好みなわけだが、モバイル性を重視するユーザーにとってはやはり「FMV BIBLO LOOX U50WN」のサイズと重量はかなり魅力的な特徴であることは間違いない。購入は、予算と自分がどのような利用の仕方をするのかをよく考えて購入するとよいだろう。
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編集部:篠崎 哲(ジャムハウス)
制作編集:エヌプラス
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