イングランドがアイルランドに5発大勝、UNL・リーグA復帰を決める! 4選手が代表初ゴール

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 UEFAネーションズリーグ(UNL)・グループB2第6節が17日に行われ、イングランド代表とアイルランド代表が対戦した。

 イングランド代表は2022−23シーズンのUNLでグループA3の戦いを最下位で終え、今季は初のリーグBでの戦いを強いられている。9月よりはじまったグループB2の戦いにおいては、第3節ギリシャ代表戦こそ1−2で敗れたものの、残る4試合は全勝を達成。勝てば無条件でリーグA復帰が決まる最終節では、ここまで2勝3敗という成績を残すアイルランド代表を『ウェンブリー・スタジアム』に迎える。

 イングランド代表のスターティングメンバーにはハリー・ケイン、ジュード・ベリンガム、カイル・ウォーカーらが入った。右サイドバックで先発に名を連ねたティノ・リヴラメントは、“スリーライオンズ”デビューを飾っている。

 試合は立ち上がりからイングランド代表がボールを保持。敵陣へ押し込みながら、ベリンガムやノニ・マドゥエケらが積極的にゴールに迫る。しかしながら、アイルランド代表も5−4のブロックを組んで中央で自由を与えない。結局、前半の45分間でイングランド代表が放った枠内シュート本数は「0」。決定機らしい決定機はなく、スコアレスで後半へ折り返した。

 後半に入ると、試合の均衡が破れる。敵陣左サイドでルーズボールを拾ったケインが、ボックス内のスペースへ走り出していたベリンガムを見逃さず、低弾道の鋭いスルーパスを通す。ボールを受けたベリンガムは切り返しで相手をかわすと、リアム・スケールズに倒されてイングランド代表にPKが与えられた。このファウルに対して、レフェリーはイエローカードを提示。スケールズはこの日2枚目の警告を受け、退場処分となった。

 PKキッカーを務めたケインは、アイルランド代表の“守護神”クィービーン・ケレハーの動きをよく見てゴール右下に流し込み、イングランド代表が先手を取った。

 このゴールで勢いに乗ったイングランド代表は続く55分にもゴールへ迫る。右サイドを縦に破ったリヴラメントがクロスボールを送ると、ネイサン・コリンズのクリアがジョシュ・カレンに当たってしまい、ルーズボールをアンソニー・ゴードンがボレーで叩き込む。ゴードンがイングランド代表9試合目の出場にして初ゴールを記録し、イングランド代表がリードを広げた。

 さらに58分、イングランド代表が右コーナーキックを獲得すると、マドゥエケが左足でインスイングのボールを供給。ニアサイドに飛び込んだマルク・グエイが頭で逸らすと、ファーサイドに詰めていたコナー・ギャラガーが押し込んだ。ギャラガーもイングランド代表初ゴールをゲットしている。

 攻撃の手を緩めないイングランド代表は76分、直前のプレーでピッチに送り出されたばかりのジャロッド・ボーウェンが、ベリンガムからの折り返しをダイレクトで沈め、この試合のファーストタッチでゴール。直後の79分には、62分に途中出場してイングランド代表デビューを飾っていたテイラー・ハーウッド・ベリスが、ベリンガムからのアーリークロスを頭で沈める。ボーウェン、ハーウッド・ベリスにもイングランド代表初ゴールが生まれた。

 試合はこのままタイムアップ。前半はアイルランド代表のブロック攻略に苦労した印象だったが、ケインの先制点とスケールズの退場を機に圧巻のゴールショーを見せ、イングランド代表が5−0で勝利した。

 この結果、イングランド代表は5勝1敗という成績で今季のUNLを終えた。他会場ではギリシャ代表がフィンランド代表を2−0で下しており、勝ち点「15」で並んだものの、得失点差でイングランド代表がグループB2の首位に立っている。次回のUNLでは晴れて最高位のリーグAに戻ることが決まった。

 また、イングランド代表は来年1月1日よりトーマス・トゥヘル新監督の任期がスタートする。アイルランド代表戦はリー・カーズリー暫定監督に率いられる“ラストゲーム”としても注目が集まっていたが、5−0の大勝で有終の美を飾った。

【スコア】
イングランド代表 5−0 アイルランド代表

【得点者】
1−0 53分 ハリー・ケイン(PK/イングランド代表)
2−0 56分 アンソニー・ゴードン(イングランド代表)
3−0 58分 コナー・ギャラガー(イングランド代表)
4−0 76分 ジャロッド・ボーウェン(イングランド代表)
5−0 79分 テイラー・ハーウッド・ベリス(イングランド代表)