モイネロは日本戦の再登板回避へ 崖っぷちからのスーパーR進出を狙うキューバ【プレミア12】
モイネロは14日の韓国戦で登板するも2回6失点でKOされた(C)Getty Images
連日熱戦が続く「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」。井端弘和監督率いる野球日本代表「侍ジャパン」は、16日までの3試合をいずれも勝利。17日夜のキューバ戦で勝てばスーパーラウンド進出確定と、大事な一戦が続く。
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本稿ではキューバのここまでの戦いぶりを綴りたい。今回はどんなチーム状況なのか。
■NPB経験者10人を擁する
かつて国際大会151連勝の偉業を成し遂げ、「赤い稲妻」と恐れられていたキューバ。競技の国際化などで一時は芳しくない成績を残し続けたが、昨年のWBCでベスト4入り。復活の兆しを見せている。
今大会は28選手中10選手がNPBに在籍、または在籍経験を持つ。投手陣ではエース格のリバン・モイネロ(ソフトバンク)、絶対的守護神のライデル・マルティネス(中日)などが選出。野手陣ではアリエル・マルティネス(日本ハム)に加えて、アルフレド・デスパイネ(元ソフトバンクほか)、ロエル・サントス(元ロッテ)といった懐かしの面々が並ぶ。
また、規定でMLB40人枠の選手は招集できない中、ヨアン・モンカダ(ホワイトソックスからFA)も選ばれている。2019年に25本塁打を放つなど、実績十分のスイッチヒッターだ。
■連敗スタートも3戦目で大会初勝利
チームはドミニカ共和国との初戦、韓国との第2戦を相次いで落とし、いきなり崖っぷちに追い込まれた。特に韓国戦では、先発・モイネロが満塁弾を浴びるなど2回6失点でKO。インフルエンザを押しての強行登板も報われなかった。
もう負けが許されない第3戦のオーストラリア戦(16日)。キューバは初回に2点を先制されるも、すぐさま3番のヨエルキス・ギベルトの適時打で1点を返し、3回にはヤディル・ドレイク(元日本ハム)の3ランで逆転に成功。その後は継投で相手の反撃をかわし、最終回はR・マルティネスが貫禄の三者凡退。チームに大会初勝利をもたらした。
とはいえ、崖っぷちの状況に変わりはない。スーパーラウンド進出の条件は残る日本、チャイニーズ・タイペイとの試合に連勝するのが必須だ。
■日本戦は大会初登板の右腕が先発
日本戦は右腕のラモン・フィゲレドが先発予定とのこと。今季はイタリアリーグでプレーしており、大会初登板となる。モイネロの再登板も噂されていたが、無理はさせなかったのか、それとも18日のチャイニーズ・タイペイ戦で投げるのか……。いずれにせよキューバとしては日本に勝って、チャイニーズ・タイペイとの大一番に臨みたいところだ。
対する侍ジャパンは早川隆久(楽天)が先発。ゲームメーク能力に長けた左腕がどこまでイニングを食えるか注目だ。大勢(巨人)をはじめとする強力ブルペン陣に良い形でつなげたい。会場も台北ドームから屋外の天母球場に移り、かつ現地は雨予報。先取点がより大事になってくる。
[文:尾張はじめ]