韓国俳優ソン・ジェリムさんが死去、39歳 「事件性なし」
ソウル(CNN)韓国ドラマで人気を集めた俳優ソン・ジェリムさんが亡くなった。39歳だった。
ソウル市城東警察署によると、12日にランチの約束をしていた友人が、本人の自宅アパートで遺体を発見した。
警察当局者はCNNに、初期捜査で事件性を示す証拠は見つからず、アパートに遺書が残されていたと語った。遺族の希望により、遺体は解剖なしで遺族側に引き渡される。警察は通常の手続きに従って死因を調べるという。
ソンさんは1985年生まれ。2009年に映画「女優たち」でデビューした。
12年に歴史ドラマ「太陽を抱く月」で王の護衛役を演じて注目を集め、リアリティー番組「私たち結婚しました」でさらに人気が沸騰した。先月まで出演したミュージカル「ベルサイユのばら」が最後の作品になった。
インスタグラムでは、1月にソンさんが共有していた2枚の自撮り画像が最後となり、6万件を超える「いいね」が集まった。コメントは書き込めないように設定されている。
韓国の芸能界からは、ソンさんの死を悼む多くのメッセージが寄せられた。
俳優のパク・ホサンさんは2人で写った写真をインスタグラムに投稿し、「信じられない。しっかり連絡を取ったり、気に掛けたりしなかったことが悔やまれる」と書き込んだ。
俳優ホン・ソクチョンさんは「君の素晴らしい笑顔に二度と会えないなんて悲しい」と書いている。
韓国では近年、アイドル歌手や俳優の死が相次ぎ、芸能界内部でのメンタルヘルスにかかわる問題が浮き彫りになっている。背景には厳しい競争や視聴者からの詮索(せんさく)、完璧な容姿や行動を期待される風潮などの影響があるとみられる。