ネットで大バズりの“ちんこ団子”「ウケ狙いでしょうか?」「クレームきませんか?」観光物産協会に率直に聞いてみた

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2024年11月12日午後1時30分にXに投稿された日本のある郷土銘菓がバズり、その後トレンド入りを果たした。その名も「さつませんだい名物 ちんこ団子」。投稿者は菓子の写真と共に「危うくちんこ団子と読むところだった」とコメント、Xではリポストや「いいね」が相次ぎ(2.7万リポスト、14万いいね、3353万件表示/2024年11月13日午前11時24分現在)、まさに“祭り状態”と化している。そもそもなぜ郷土銘菓にこのような名前を付けたのか? 薩摩川内市観光物産協会の広報担当者に話を聞いてみた。

【画像】「男性器をイメージした“ウケ狙い”ではない」と担当者が話す“ちんこ団子”

「ちんこ団子の名前の由来には諸説あります」

11月12日にXでトレンド入りを果たした薩摩川内市の銘菓「さつませんだい名物 ちんこ団子」。多くの人が「郷土銘菓にまさかこんな名前をつけるなんて」と思ったことだろう。

Xでは、

「ん??ちんこ団子にしか読めないのだけど あれ汚れてるの私…、、、?」
「心が汚れてるせいか ちんこ団子にしか読めない orz」
「名物バズってて嬉し~」

など、リポストとともにさまざまな声が多数あがっている。

集英社オンラインが薩摩川内市観光物産協会に取材をしたところ、「ちんこ団子」という読みは誤りではないことがわかった。なぜ郷土銘菓にこのような名前を付けたのか? クレームなどは来ないのか? 率直な質問を投げかけてみた。

―昨日から「ちんこ団子」がネットでめちゃくちゃ盛り上がってますね。

「ありがとうございます」

―団子はなぜこのような名前なのでしょうか?

「“ちんこ団子”というのはもともと薩摩川内市の郷土菓子でして、名前の由来が諸説あります。まず、小さい団子を方言で“ちんこい団子”で“ちんこ団子” と言う、という説がひとつ。もう一つは、団子の原材料にシンジョウコ(上新粉)という米の粉を使っているんですね。それで“しんこ団子”と呼ぶようになったことから今の呼び名になった、という説もありますね」

―なるほど。パッケージに掲載されている犬は何なんでしょうか?

 「こちらは薩摩川内の“ゆるキャラ”で、名前が『西郷つん』といいます。東京・上野駅近くなどにある西郷隆盛の銅像は犬を連れていると思うんですけど、あの犬の名前が“つん”というんですよ。その“つん”の出身が薩摩川内なんです」

―「ちんこ団子」はいつから発売されているのでしょうか?

「明治時代とか、本当に昔からあるお菓子なので、私もわかりません。お菓子として本格的に売り出したのは6~7年前くらいからだと思います」

「ウケ狙いではなく、昔からの言葉です」

―売上のほうはいかがですか?

「おかげさまでいろいろな所で大きく取り上げてもらっていて、空港、県内の主要スポットやスーパー、ほかにもゴルフコンペの賞とかでも採用していただいています。本当にありがたい次第です」

―どうしても名前の由来が男性器の“ちんちん”をイメージしてしまいますが。

「それを言われましても…郷土菓子なので許してください」

―クレームなどはありますか?

「それはないですね。皆さま、理解された上で購入してくださっていますので」

―念のため確認ですが、ウケを狙ってつくったわけではないのでしょうか?

「それはありません。狙ってやるには勇気もいりますから。昔からの言葉です」

―まあ、方言ですしね。

 「はい。でも、ちょっと待ってください…たとえば小さい自転車を『ちんこ自転車』とは言いませんよね…すみません、あまり精度を求めないでいただければ(笑)」

―最後に、インターネットで昨日から盛り上がっていますが、感想は?

「ネットの声はチラっと拝見しました。少しでも薩摩川内市のことを知ってもらえれば嬉しいです。それにふるさと納税もありますから、ぜひ興味を持っていただけたらと思います」

取材に応じた広報担当者いわく、名前の由来に諸説あるという「ちんこ団子」。
静岡県浜松市出身のデスクによれば、浜松市や愛知県の一部では「非常に熱い状態」のことを「ちんちん」と言うらしい。

ほかにもXでは「鳥取では親しい仲を“ちんちん”という」「石川県と富山県には『ちんちんかく』(正座をする)など、「ちんちん」にまつわる方言についてユーザーから多くの声があがっている。

正確なことはわからないが、少なくとも「ちんこ」や「ちんちん」は日本で古くから伝わる言葉であることは間違いなさそうだ。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班