錦織圭 逆転勝利で優勝 1年5か月ぶりに公式戦制覇 世界ランクは105位前後に上昇へ…ツアー下部大会
◆男子テニス ▽ツアー下部チャレンジャー大会 HPPオープン 最終日(10日、ヘルシンキ)
男子シングルス決勝が行われ、元世界ランキング4位の錦織圭(ユニクロ)が、世界ランキング102位の第5シード、ルカ・ナルディ(イタリア)と対戦し、3―6、6―4、6―1で勝利。ツアー下部大会での優勝は、約1年8か月ぶりに実戦復帰した2023年6月のカリビアンオープン(プエルトリコ)以来。2時間を超える熱戦を制した。
34歳の錦織は、21歳のナルディと今回初対決となった。第1セットは、立ち上がり相手の勢いに押されて1―4とされた。ここから両者キープも、錦織はその後にブレイクで流れを変えられず、3―6で落とした。
第2セットは第3ゲーム、錦織は一度、相手のブレイクポイントをしのぐも、2度目の相手のチャンスでミスショットし、先にブレイクを許した。だが、第4ゲーム、ジュースから錦織もブレイクバック。第5ゲームもキープし、3―2。錦織の流れで迎えた第6ゲームは一時、相手に出血があったようで試合が中断。5度のジュースと粘るも、ブレイクはできなかった。両者キープが続いて5―4の第10ゲームに錦織がブレイク。ガッツポーズした。
最終セットは、序盤から錦織が5ゲームを連取。攻めのショットで相手のミスを誘い、圧倒。一気に優位に立って勝ち切った。
錦織は現在、世界ランキング132位。今は直近の目標としてトップ100入りを目指しており、10月に取材に応じた際には、「多分、もうちょっとでいける。トップ50なり、今のテニスができてればもうちょっと上には行けると思う。あともう1回大会で優勝するとか、そんな感じ」と語っていた。
この優勝で、11日に発表予定の最新世界ランキングで、現在の世界132位から、復帰後最初の目標であったトップ100目前まで世界ランキングを戻すことになる。
また、来年1月に行われる全豪オープン(オーストラリア・メルボルン)の予選入りは確実。本戦入りも、他の選手の動向次第で十分に可能だ。また、同オープンは、「アジア・パシフィックのグランドスラム」を掲げており、もし世界ランキングで本戦入りができなくとも、大会主催者推薦枠を与えられる可能性もある。