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Lifehacker 2024年10月4日掲載の記事より転載

今AI検索エンジンがアツい!

近年、AIの進歩がすごいのはもちろんですが、なかでも近ごろはAI検索エンジンの登場によって検索体験が大きな変化を遂げました。

それこそAI検索エンジンといえばPerplexityやGensparkが代表的ですが、個人的に最近お気に入りなのが国産AI検索エンジンのFeloです。

正直、知名度では上記2種のAI検索エンジンに負けるFeloですが、能力はかなり優秀です。そこで今回はFeloの機能・使い方についてご紹介します!

Feloとは?

Feloは、東京を拠点とするAIスタートアップ企業・Sparticle株式会社によって開発されたAI検索エンジン。2024年にリリースされ、わずか1ヵ月で世界中で15万人以上が利用しています。

Feloの主な特徴は以下のとおり。

(1)多言語検索機能: 言語の壁を超えて世界中の情報を検索することが可能

(2)フォーカス機能: 検索テーマや文脈を指定して結果を絞り込むことができ、研究やマーケティングなど特定の目的に合わせた検索が可能

(3)高精度モデルの使用: GPT-4やClaude 3.5などの最新の大規模言語モデル(LLM)を使用して、高精度な検索結果を提供

(4)インテリジェントな要約機能: 検索結果を関連性の高い順に要約し、情報源や関連する質問も提示して、ユーザーの情報収集をサポート

(5)プレゼンテーションの作成: 検索結果を活用してスライドを作成。情報を視覚化

(6)SNSソースの利用: XやredditなどのSNSからの情報抽出が可能で、最新の話題にも強い対応できる

1〜4は最近のAI検索エンジンによく搭載されている機能ですが、個人的に評価が高いのが5と6!

「プレゼンテーションの作成」は、その名のとおり検索した情報をスライド化してくれるんです。

検索したあと、数あるスライドのテンプレートのなかからデザインを選んだら、ものの10秒で10数枚のスライドが完成しちゃうんです。

また、SNSソースが活用できるのもうれしいですね。私の場合、情報収集=SNSなので最新のトレンドを解説付きで紹介してくれるのはかなり助かります。

私が使ってみての印象ですが、情報ソースもしっかり選んでいるっぽいんですよね。

ある程度知名度のあるユーザーの投稿から引用してくれるため、悪質なデマには引っかかりにくい印象があります。個人的にはredditからも情報を拾ってくれるのはかなりありがたい!

実際に使ってみた!

Feloのスゴさをご紹介してきましたが、日頃からスライドなんか使わないし、ほかのAI検索エンジンのほうがいいんじゃ…とFeloの有能さがわからない人も多いでしょう。

そんな人たちのためにここからは実践編! 実際にFeloを使ってみた様子をご紹介します。

FeloとPerplexity、Gensparkの違いを聞いてみた

まずはFeloに質問してみましょう。

今回Feloには「FeloとPerplexity、Gensparkの違い」について聞いてみることに。

するとこんな回答が。

ほうほう、なるほど。しっかりと各検索エンジンの特徴を押さえられている良い回答になってます。

なかでも個人的にありがたいと思ったのは、回答の最後に掲載された表です。

これめちゃくちゃわかりやすくないですか?

シンプルに3種類の違いが視覚的にわかりやすく表示されているため、この表さえ見れば各AI検索エンジンの強みが一目瞭然です。

回答をスライド化してみる

ではでは、続いてこの回答をスライド化してみましょう!

スライド化したいときは、画面右上にある「プレゼンテーションを生成」というボタンをクリックするだけ。

生成ボタンをクリックすると、ズラーっとスライドのテンプレートが表示されます。

ざっくり何種類のテンプレがあるのか数えてみようと思ったのですが、マウスをいくらスクロールしてもどんどんタイプ違いのテンプレが出てくるので数えるのを諦めました…。

200種類以上あるのは確実っぽいです。こりゃスゴい…。

今回は数あるスライドのなかから、オシャレなものを選択してみました。

選択したら、右下の「プレゼンテーションを生成」のボタンをクリックすればスライド化が自動で開始されます。

それではポチッとな!

生成ボタンを押すと、まずはざっくりアウトラインが作成されていきます。

バーっとものスゴい勢いで情報の整理を行なったかと思うと、次はスライドの作成に移行。

気がつけばものの10秒ちょいで計12枚のスライドが完成しちゃいました。

もちろんスライドはダウンロード可能。ワンクリックで保存することができます。

PowerPointで開いた場合はこんな感じ。もちろんPowerPointで開けば調整も可能です。

ただスライドの内容は回答次第なところがあり、Feloで作成したスライドをそのまま活用するには「質問の質」が求められそう。

なので、現実的な使い方としてはFeloで生成したスライドを叩き台にしてブラッシュアップするのが良い気がします。

とはいえ、ものの10秒で叩き台が完成するのは作業の効率化に直結しそうですね!

2024年9月以降の最新トレンドを聞いてみる

続いてはFeloのもう1つの強みである「SNSからの情報取得」についてチェックしてみましょう!

今回Feloに聞いてみる質問はコチラ。

Xの9月以降のゲームトレンドについて教えてください

半ば私の趣味もありますが、実際9月のゲーム業界は大忙し。東京ゲームショーでの発表やら話題の新作ゲームの登場など、大きな話題を呼びました。

あと近年はSNSトレンドの多くをゲーム情報が占めているので、「SNSからの情報取得」の検証としてはピッタリ! ということにしておいてください。

この質問への回答はこんな感じ。

ほうほう、しっかりと話題のゲームトレンドは抑えていますね。『アストロボット』や『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』など、最新作についても正しく触れています。

この回答のソースを確認してみましょう!

すると計20個のソースのうち、18個はXの投稿から引用されています。そして残りの2個はredditからの引用でした。

せっかくなので、PerplexityとGensparkでも同じ質問をしてみることに。

その結果、内容としてはPerplexityとGensparkどちらも及第点。ゲームトレンドというよりはゲーム市場のトレンド的なビジネス視点での回答が多かった印象です。

そしてソースをチェックしてみたところ、SNSからの引用はほとんどなく、ゲームメディアからの引用がほとんどでした。

総合的にみて「SNSからの引用ばかりなのは情報の精度的にどうなの?」問題はありますが、Feloが「SNSからの情報取得」に強いことは確かと言えるでしょう。

ちなみに、Feloに投げかけたほかの質問の回答ではここまでSNSからの引用が多くはなかった(全ソースの3割程度だった)ので、ゲームジャンルがSNSと相性がいいからこそ、SNSからの引用が多かったのかなと感じています。

どんどん新しいAIが登場していますが、どれも得意なことが絶妙に違っていておもしろいですよね。

特にFeloに関しては、これまでのAI検索エンジンじゃ届かなかった「SNS特化」という痒いところに手が届く感じがして個人的にはかなり高評価です。

シンプルな検索ならPerplexity、記事化するときの叩き台作成ならGenspark、SNS中心の最新情報とスライドの叩き台作成ならFeloとうまく使い分けできるようになると、より上手にAIを活用できるようになれそうですね!

Source: Felo, Perplexity, Genspark
Photo: ライフハッカー編集部 北田力也