投資詐欺の被害に遭ったことがあるのはどの世代が多い? ※画像はイメージです(naka/stock.adobe.com)

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SNSを使った投資詐欺の被害が後を絶ちませんが、被害に遭うのはどの世代が多いのでしょうか。株式会社トレジャープロモート(東京都千代田区)が運営するオンライン株式スクール『株の学校ドットコム』が実施した「投資詐欺被害の実態調査」によると、投資詐欺の遭遇率は60代と70代以上が高くなった一方で、「実際に被害にあった」と回答した人が最も多かったのは、20代であることがわかりました。

【グラフ】投資詐欺被害に遭った世代は?

調査は、全国の20歳以上の男女7000人を対象として、2024年9月〜10月の期間にインターネットで実施されました。

その結果、「実際に投資詐欺の被害に遭ったことがある」と答えた人は全体の4.0%にとどまったものの、「詐欺の勧誘を受けたことがある」(11.7%)と答えた人を合わせると15.7%となりました。

年代別に「被害は受けていないが、勧誘を受けたことがある」と答えた割合を見ると、「60代」(19.2%)や「70代以上」(18.9%)で多くなった一方、「実際に被害にあったことがある」と答えた人が最も多かったのは、「20代」(6.9%)で、40代、50代(いずれも3.3%)、60代(3.4%)の倍以上の確率となりました。次いで、「30代」(5.2%)も高い被害率になっており、年代が若い人ほど詐欺に騙されて被害を出している現状が見てとれました。

投資被害の実情をより詳しく理解するために、回答者の友人や知人における「投資詐欺への遭遇率」を調べたところ、全体で13.1%(被害にあった人がいる5.3%、勧誘を受けた人がいる7.8%)となりました。

なお、遭遇率が最も高かったのは「20代」(16.8%)となったものの、全年代で本人の場合よりも低い数字になっています。ただし、実際に「被害にあった」確率は本人の場合よりも高く、「60代」では6.2%でした。

続けて、本人や友人・知人が詐欺や勧誘に遭遇したことがあると回答した600人に、「投資詐欺による金銭的被害の状況」を聞いたところ、48.0%が「金銭的被害がある」と回答。

金銭的被害のあった288人にその金額を教えてもらったところ、「100万円未満」(60.1%)、「100万円〜500万円未満」(24.0%)などに回答が集まった一方で、「1000万円以上」(8.3%)という人も一定数みられました。

最後に、投資詐欺の被害・勧誘を受けたことがある人に具体的な事例を自由回答で聞いたところ、以下のようなコメントが寄せられました。

▽「仕事しなくても稼げる」みたいな感じで勧誘された(29歳女性)
▽全く身に覚えのない投資関係のLINEグループに勝手に招待される(32歳女性)
▽海外のファンド、保険に入らないかという電話が結構きます(62歳男性)
▽女性名のSNSでのメッセージで外貨投資の勧誘を受けた(71歳男性)
▽10万円を預けると毎月1000円の利息が受け取れるとSNSのDMで勧誘された(45歳男性)
▽InstagramでFXの投資を募っていましたが、架空の取引を行っており、投資額を全部持って行かれた(33歳女性)
▽あるサイトに課金するとお金が増えると言われて知人がどんどん課金し、あげく姿を消された(54歳女性)
▽有名経済評論家から資産運用のお誘いがLINEであり、何度かやり取りをするとLINEグループに誘導されて金の取引を進められ、入金を促された(62歳男性)
▽友人がSNSで勧誘され投資をしたが、連絡できなくなり300万円詐欺にあいました(72歳女性)
▽ネットで知り合った人から、FX投資を勧められ送金したら、連絡が取れなくなった(73歳女性)
▽友人がSNSの投資サークルに入会したところ、「早いもの勝ちで値上がり確実の極秘の情報を提供」の案内がきたそうで、情報料10万円を送金。その後、連絡が取れなくなったそうです(63歳男性)