2024年10月31日、Appleは新型MacBook Proと共に新しいM4チップファミリーとなるM4 ProとM4 Maxを発表しました。記事作成時点ではMacBook Proにしか搭載されていないM4チップファミリーの最上位モデルとなるM4 Maxですが、このチップの性能は市場最強クラスであることがベンチマークテストの結果から明らかになっています。

Apple's new M4 Max is the fastest CPU on the market, and we haven't even seen M4 Ultra - 9to5Mac

https://9to5mac.com/2024/11/02/apple-m4-max-geekbench-macbook-pro/



The new Mac mini will be Apple's fastest desktop Mac, as shown by M4 Pro Geekbench scores - 9to5Mac

https://9to5mac.com/2024/11/01/new-mac-mini-m4-pro-geekbench/

記事作成時点でのM4チップファミリーは、M4/M4 Pro/M4 Maxの3モデルで、最もハイスペックなSoCがM4 Maxです。M4 Maxは最大12の高性能コアと4つの高効率コアを備えた最大16コアのCPUを搭載しており、M1 MaxのCPUより最大2.2倍高速で、最新のAI対応Windowsパソコン用チップより最大2.5倍高速であるとうたっています。そのほか、GPUは最大40コアを搭載し、最大128GBの高速ユニファイドメモリと最大546GB/sのメモリ帯域幅に対応しています。



そんなM4 Maxのベンチマークスコアが、ベンチマークアプリのGeekbench 6で公開されています。

M4 Maxのベンチマークスコアは、CPUのシングルコアスコアが「4060」、マルチコアスコアが「26675」です。なお、M3 Max搭載MacBook Proのシングルコアスコアは「3114」、マルチコアスコアは「21097」なので、CPUは約26%高速になったということになります。



記事作成時点での市場トップクラスのCPUとして、Apple関連メディアの9to5MacはAMDの「Ryzen 9 9950X」とIntelの「Core i9-14900K」を挙げていますが、これらと比較してもM4 Maxは優れたベンチマークスコアをたたき出しています。

Geekbench 6のベンチマークテストでは、Ryzen 9 9950Xのシングルコアスコアは「3630」、マルチコアスコアは「26653」です。M4 Maxと比較するとマルチコアスコアはわずかに下回る程度ですが、シングルコアスコアは大きく開きがあります。



Core i9-14900Kはシングルコアスコアが「3144」、マルチコアスコアが「23044」です。シングルコアスコアは約1000、マルチコアスコアも3000超も差があります。



なお、Apple関連メディアの9to5Macは「Geekbench 6のベンチマークスコアはMacが実際に一般消費者の手にわたるまでのおおよその見積もりとして役立つものの、M4 Maxでは最適でないワークフローも複数存在する可能性があります」と注意しました。

また、Appleはこれまで2つのMaxチップをUltraFusionテクノロジーで結合した「Ultra」という最上位チップをリリースしてきたため、もしもM4 Ultraが登場することとなれば、M4 Maxの約2倍の性能を発揮するはずであると9to5Macは指摘しています。なお、M4 Ultraは2025年半ばにMac StudioやMac Proに初めて搭載される予定です。

・おまけ

Geekbench 6ではM4 Proのベンチマークスコアも複数登録されています。M4 Pro搭載Mac miniのシングルコアスコアは「3900」前後、マルチコアスコアは「23000」前後です。なお、M4 ProのマルチコアスコアはM2 Ultraをしのぎます。