中国の研究者、辛いものの適度な食用が血圧降下に有効なことを発見

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中国では慢性病に対する前向き研究(特定の時点以降のデータを収集する研究手法)プロジェクトのデータを分析した結果、辛いものを常食すれば高血圧を予防できることが分かっています。

中国人研究者によると、トウガラシなどに辛みをもたらす主な物質はカプサイシンであり、その特異的なターゲットであるカプサイシン受容体に作用することで血管内皮の一酸化窒素の生成を促進し、そのことによって血管を拡張し、血圧を下げることができます。「辛い食べ物」は「中国高血圧予防・治療ガイドライン(2024年改訂版)」(以下、ガイド)で、日常的な食事スタイルとして推奨されました。

トウガラシはまた、一種の調味料として、塩分摂取を減らすことに役立ちます。ガイドによれば、辛いものが好きな人は辛いものが嫌いな人に比べて、1日当たりの塩分摂取量が2.5グラム少なくできます。

具体例としては、2021年に発表された「栄養と新陳代謝」誌に掲載された研究結果では、中国東部の浙江省桐郷市に住む30〜79歳の約5万4000人を対象にした研究で、辛いものを常食することが高血圧を予防できることが明らかになりました。

研究の対象となった人の44.4%が高血圧で、週に少なくとも1回辛いものを食べる人は12.3%だけでした。辛いものを食べる頻度が高い女性は、辛いものを食べない人と比較して収縮期血圧の低下がより顕著でした。ただし、この現象は女性にのみ見られました。

辛いものを週に3回以上食べる人は、辛いものを食べない人より高血圧になるリスクが12%低下し、酒を飲まない人の中で毎日辛いものを食べる人の高血圧リスクが28%低下しました。

ガイドによると、中国人の高血圧の発症率は上昇し続けており、近年では若年層および農村地域でも高血圧発症率の上昇傾向が鮮明です。(提供/CRI)