中日、外国人3選手が退団へ 気になるのは「守護神」の去就
ライデル・マルティネスは中日に間違いなく必要な人材だ(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
中日は10月29日、外国人の3選手と来季の契約を結ばない旨を通達した。内訳は外野手のアレックス・ディカーソン、投手のマイケル・フェリス、育成投手のフランク・アルバレス。すでに退団が発表されているダヤン・ビシエドと合わせて、4人の外国人選手が竜に別れを告げる。
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■アルバレスはプレミア12で見られるかも
ディカーソンはMLBでシーズン2桁本塁打3度の実績を持つ、左の中距離ヒッター。34歳での来日とバリバリの活躍は見込まれていなかったが、成長途上のチームを助けてくれると思われていた。ただ、残念ながら開幕直後の腰痛で出鼻をくじかれるなど、32試合で打率.205、3本塁打と振るわず。1年での退団となってしまった。
昨季途中に入団したフェリスは、MLB通算228登板のリリーバー。その実績通り、昨季は13試合連続無失点を記録。勝ちパターンの一角に食い込んだ。今季はやや状態が落ちるとともにブルペン内の序列も下がり、最終的には17試合登板、防御率5.19でフィニッシュ。150キロ超の速球と縦の変化球は質が高いだけに、他チームでの再起も考えられる。
キューバ出身のアルバレスは2022年に中日入団。150キロ前後のムービングファストで押す投球が持ち味だったが、3年間で支配下登録を得ることはできなかった。今月行われるプレミア12のキューバ代表に選出されており、侍ジャパン相手に投げる機会があるかもしれない。
■ライデルの残留確率は50%?
現状、来季もドラゴンズでプレー予定の外国人選手は以下の通り。
ウンベルト・メヒア(投手)、オルランド・カリステ(内野手)、クリスチャン・ロドリゲス(内野手)、カルロス・モニエル(育成外野手)
メヒアは来季も先発の一員、カリステは打力のあるユーティリティーとして活躍してもらわないと困る。ロドリゲスはまだ若く、持ち前のダイナミックな遊撃守備を伸ばしてほしい。来日2年目のモニエルは自慢の打棒で支配下を勝ち取りたい。
そして、気になるのはライデル・マルティネスの去就だ。今季で3年契約を満了し、他球団との争奪戦が予想される。海外報道では1000万ドル(約15億円)級の契約になると言われており、中日陣営では払いきれない規模になるかもしれない。
そんな中、井上一樹新監督は自らオーナーを務める焼肉店でマルティネスと会食。「勝つためにはライデルの力が必要」だと直接熱意を伝えている。また、井上監督は地元TV局のインタビューで残留への手応えについて「50%」と明かしており、予断を許さない状況のようだ。
新外国人はおそらく投手2人、野手1人は獲るだろう。その上でマルティネスが残留をしてくれれば最高だ。今後の交渉の推移を見守りたい。
[文:尾張はじめ]