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 J1FC町田ゼルビアの選手らが30日、Jリーグが推進するホームタウン活動「Beサポーターズ!」の一環として町田市内の高齢者リハビリ施設を訪れ、交流会に参加した。

 同活動は、Jリーグ各クラブと地域の高齢者との交流の輪を広げようと横断的に行われているホームタウン活動のひとつ。この日はチーム練習終了後、FW中島裕希(40)とDF林幸多郎(23)が施設を訪問。座ったままゴムボールをゆっくり蹴り合ったり、じゃんけん大会の形式でクリアファイルにその場でサインを記入しプレゼントして参加者を喜ばせた。ともに初参加という中島は「こちらも元気をもらえたので、力に変えて恩返ししたい」、林も「自分たちの活躍で与えられるものがたくさんあるんだなと思った。これからも頑張りたい」と決意を新たにした。

 活動の一環として町田は9月の札幌戦で、市内12施設435人の高齢者が寄せ書きした応援メッセージ入り横断幕を贈られた。その際にも複数の選手や黒田剛監督、OBの太田宏介アンバサダーらが交流。黒田監督は「町田の試合を見るのが楽しみで長生きしよう、頑張ろうという人が多くいることはありがたい。そういう人たちにいい試合を見せて喜んでもらえる、笑顔になってもらえることが我々のやりがいにもなる」と感謝していた。今回の訪問でも、同施設のメンバーも記入したという横断幕を選手が持参し、あらためて感謝を伝えた。

 町田は日常的に、地域の高齢者との交流を積極的に行っている。22年から使用する市内のチーム練習拠点「三輪緑山ベース」では、練習見学に訪れたファンらに対応する案内係を、シルバー人材センターを通じて同地区在住の高齢者に依頼。彼らが選手や黒田監督らスタッフと行き帰りに言葉をかわすのも、日常の光景だ。初昇格のJ1で奮闘する町田が地域社会との関わりも強めながら、少しずつ歩みを進めている。