【NIB news every. 2024年9月25日放送より】

飼い主、そしてペットに寄り添った様々なサービスが県内でも広がっています。

■家族にしか見せない “ベストショット” に挑戦

おそろいの服を着た 3匹の小型犬。

ここは今年3月、長崎市にオープンした ペットと一緒に利用できるセルフ写真館です。

ペット用の服や小物の持ち込みは自由。スタッフは必要な時だけ、サポートしてくれます。

(グッドマンながさき 柿田肇子マネージャー)

「スタッフもいると、犬や猫にストレスを与えてしまって楽しく撮影をしてもらえないと思うので、飼い主が近くでシャッターを押すことで、安心して撮影してもらえる」

トイプードルの「ルーキー」とキャバリアの「ノア」。そしてマルプーの「レオ」は、長崎市の「犬の幼稚園」に通っていて 飼い主同士も友達です。

(ノアの飼い主 山井由美子さん)

「普段は自分たちでたくさん写真を撮っているが、きょうはここできちんとした写真を撮ってみようかなとお邪魔した」

3匹が主役の撮影会が 始まりました。

しかし…。

(飼い主たち)

「おもちゃあるよ」「おやつあるよ」

あの手この手で、愛犬の気を引きながらシャッターのリモコンボタンを押しますが…。

(ノアの飼い主 山井由美子さん)

「このとおりですね。思い通りならない」

(飼い主たち)

「こっちよ、こっちよ」

緊張した様子もなく、いつも通りに元気いっぱい。

楽しい撮影会になったようです。

(ノアの飼い主 山井由美子さん)

「自分たちだけで撮れるのは、すごく自然な表情が出ていいと思う」

(グッドマンながさき 柿田肇子マネージャー)

「ペットも家族なので、多くの方が一緒に来て、たくさん思い出を残してほしい」

■留守中でもLINEでペットの様子が確認できる

(ペットシッターなごみ 加島眞由美さん)

「こんにちは」

留守宅を訪ねる1人の女性。それを出迎えるのは、一匹の猫です。

(オスの銀太)

「にゃー」

部屋に入って始めたのは、エサの準備でした。

(ペットシッターなごみ 加島眞由美さん)

「ごめんね。おなかすいたね。(食べて)いいよ、はいどうぞ」

加島眞由美さんは、留守宅の犬や猫の世話を代行する「ペットシッター」です。

普段は長崎市で、夫の寿人さんとゲストハウスを経営する加島さん。

2匹の看板猫と1匹の看板犬は、宿泊客の人気者です。

5年前、旅行に行くためにペットを動物病院に預けたことが、ペットシッターを始めるきっかけになったそうです。

(ペットシッターなごみ 加島眞由美さん)

「犬は2泊3日の間、排泄を我慢して、猫は一口のご飯も食べなかった。それを聞いたらかわいそうで、何か方法がないのかと」

(夫 寿人さん)

「ペットを扱う仕事が彼女にすごい合っていると思ったので、できるだけ手伝いたいと思った」

利用者やペットとは、事前に顔あわせを行います。

(利用者 笠田洋子さん)

「銀ちゃんは食べないけど、ココちゃんはこのおやつ大好き。でも1日に5粒なんですよ」

(ペットシッターなごみ 加島眞由美さん)

「わかりました」

当日は、エサを与えたり、トイレの掃除のほか、ペットの遊び相手もします。

遊びながら、その様子をスマホで撮影。

(ペットシッターなごみ 加島眞由美さん)

「きょうの様子がどんな感じでしたというのを、LINEでいつもご報告するようにしてます」

(利用者 笠田洋子さん)

「楽しみです。どんなしてるかなっていうのは気になるし、猫がリラックスしているのがうれしい」

犬の場合は、早朝や夕方の散歩も。大型犬は寿人さんが担当しています。

(利用者 笠田洋子さん)

「ほんとに助かっている。猫はよそに預けられない。ゲージに入れられっぱなしはすごいストレスだから。(加島さんに)やめられたら困るなぁ」

ペットシッターとして、飼い主とペットに寄り添った優しいサービスを心掛けています。

(ペットシッターなごみ 加島眞由美さん)

「動物がストレスがなくて毎日を暮らせるように。飼い主も旅行に行ける、急遽の入院の時も心配なく動物を置いておける。そういうふうになってくれたらいい」

■エサの品質向上や医療の進歩でペットも長生きに

エサの品質向上や医療の進歩に伴い、ペットの平均寿命は近年 著しく延びています。

犬は10年前と比べて 0.8歳延び、14.2歳。

猫は 0.7歳延びて、14.7歳となっています。

飼い主がペットと過ごす時間はより長くなり、それに伴って 愛情もより深く…。

そんなかけがえのない時間を過ごしたペットとの “最後の時間の過ごし方” も変わってきています。

■ペットとのお別れも飼い主の思いに寄り添って

祭壇に置かれた愛犬の遺影。

まわりは、かわいい小物やきれいな花で飾られています。

長崎市でペット霊園などを手掛ける「ポニーランドパートナーズ」は、自宅でのペットの葬儀を8月から始めました。

(ポニーランドパートナーズペット 葬儀ディレクター 田中百花さん)

「(子どもたちが) 実家で飼っていた犬や猫の葬儀に 遠方から帰ってきたりするけど、火葬の時だけ帰ってくると、少しの間しか お別れする時間がないので、もっと手厚く送り出してあげたい飼い主の要望に応えたい とできたプラン」

長崎市に住む 山粼正司さんは先月、8年間を過ごした愛犬を亡くしました。

(利用者 山崎正司さん)

「小さい時から一緒に寝たりとか、毎日。だから自分も犬としてじゃなくて、人みたいな感じで接していた」

仕事が忙しく 最期を看取れなかったことが心残りでしたが、インターネットでこのサービスを見つけ、お葬式をあげたそうです。

(利用者 山崎正司さん)

「最後にちゃんと(愛犬との)時間が持てたというのは、よかったと思う」

(ポニーランドパートナーズペット 葬儀ディレクター 田中百花さん)

「納得いくまでお別れができる。気持ちの整理がつくまで、一緒にいられるような形が理想だと思う」

また 希望する飼い主にはこんなサービスも。

『大好き!幸せをありがとう』

『いままでありがとう。また会いに来てね』

ペットの手形と、飼い主からのメッセージが書かれた木札。

思い出を “精霊船” に乗せて供養します。

(ポニーランドパートナーズペット 葬儀ディレクター 田中百花さん)

「精霊流しに、唯一無二の木札を皆さんに作ってもらって、それぞれの手形がワーッと並ぶ。思いのこもった船ができればいい」

ペットも家族の一員として…。

思いに寄り添う様々なサービスが広がっています。