中国、低空経済向けISACネットワークの建設を検討

農業用ドローンの試運転を行う重疆無人機科技(重慶)の技術者。(9月25日撮影、重慶=新華社記者/王全超)

 【新華社北京10月26日】中国工業情報化部の趙志国(ちょう・しこく)チーフエンジニアは23日の記者会見で、低高度空域を飛ぶ有人・無人航空機を活用した経済活動「低空経済」について、同部は通信とセンシングの融合(ISAC)技術を用いたネットワーク施設の建設を検討すると述べた。

 ISACは航空機の情報のリアルタイムな伝送と共有を実現し、低高度空域における通信の効率性と信頼性を高め、同空域を飛ぶ航空機の質の高い通信に対するニーズに対応することができる。

 同部は3月、関連部門と共同で「一般航空(ゼネラルアビエーション)関連設備の革新的応用に関する実施プラン(2024〜30年)」を発表し、全国各地で一般航空関連設備の革新的応用を試験的に展開し、情報技術と関連設備の統合的な革新を推進している。

 同部運行監測協調局の陶青(とう・せい)局長は、現在、情報通信や電池、モーターなどの業界の有力企業がいずれも低空経済に積極的に進出しており、各分野におけるイノベーションの要素が加速度的に低空産業に集約しつつあると説明。第5世代移動通信システム(5G)と5Gの機能を拡張させた「5G-Advanced(5G-A)」に基づく低高度空域の通信・センシングネットワーク技術の検証、試験的な応用なども既に始まっていると述べた。