練習前、関係者に迎えられる三浦監督(撮影・堀内翔)

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 「SMBC日本シリーズ2024、DeNA−ソフトバンク」(26日開幕、横浜スタジアム)

 プロ野球のSMBC日本シリーズ2024は26日に横浜スタジアムで開幕し、4年ぶりにパ・リーグを制したソフトバンクとセ・リーグ3位からCSを勝ち上がったDeNAが対戦する。25日は第1戦の予告先発が発表され、ソフトバンクはパ最多勝の有原航平投手(32)、DeNAはアンドレ・ジャクソン投手(28)となった。両者の顔合わせはソフトバンクが4勝2敗で制した2017年以来。ソフトバンクは20年以来、12度目の日本一を狙い、DeNAは前身の横浜時代の1998年以来、26年ぶり3度目の頂点を目指す。

 帰ってきた。見慣れた景色に、DeNA・三浦大輔監督の表情が一段と柔らかくなる。ベンチを出ると球団スタッフ総出で出迎えられ、その強い使命を改めて言葉にした。

 「みんなで頑張って横浜に戻ってくることができました。ただ戻ってくるだけではね、誰一人満足してないですから。ここでファンの方たちと一緒に喜べるように頑張っていきたい」

 横浜スタジアムは帰る場所ではない。喜びを分かち合う場所だ。高ぶる気持ちを必死に抑えながら、三浦監督は最強軍団・ソフトバンクとの最終決戦を見据えた。貯金42の圧倒的な強さを誇り、CSファイナルSも3連勝で撃破。「力を合わせて、全員が束になってかかっていかないと勝てない相手だと思っていますから」。簡単な相手ではないからこそ、誓うのは一丸野球の継続だった。

 レギュラーシーズンは3位で貯金2。勝率・507から日本シリーズまで駒を進めた。指揮官も勝負のポイントに「クライマックスで得た勢いを持ったまま、チーム一丸となって臨んでいきたい」と迷いなく言葉にした。最終戦まで総力戦を繰り広げたファイナルSは、いずれも接戦をモノにして4勝。束になって勝ち上がってきた本物の勢いを証明したい。

 さぁ、史上最大の下克上へ。最終決戦で壮大なフィナーレだ。左太もも裏の肉離れで戦列を離れたエース・東は第3戦で先発する見通しも立った。「最長でも7試合ですか。全員が7試合戦うんだっていうんじゃなく、その日の試合を全力で。もう総動員です」。最高の形で「横浜進化」を体現する。