DeNAに敗れ日本シリーズ進出を逃し、ベンチでぼうぜんとする巨人の阿部監督(右端)ら=21日、東京ドーム

写真拡大 (全4枚)

 緊迫の決戦。

 屈したのはリーグ覇者の巨人だった。3連敗から連勝し、最終第6戦に持ち込む底力を示したが、あと一歩及ばず。阿部監督は「勝たせてあげられなかった。申し訳ない」とわびた。

 総力戦の構えで臨んだ。中4日で戸郷が先発し、菅野を2―2の八回に6番手で投入。だが、九回2死三塁の踏ん張りどころで、牧に痛恨の勝ち越し打を浴びた。

 シリーズ前は投手陣の豊富な巨人が優位とみられていた。だが、主力の吉川が負傷で出場できなくなったことが影響し、攻撃のリズムが乱れた。レギュラーシーズンから不安視されていた好機での弱さをこの日も露呈。監督は「なかなかタイムリーが出なかったりとか、シーズンと同じになっちゃったな」と悔やんだ。

 2012年以来となる日本シリーズ制覇の目標は断たれた。それでもリーグ優勝を遂げ、2年連続Bクラスからの復活を示せたことは胸を張れる。監督は「成長したところ、収穫もたくさんあった。選手は批判しないであげて」。諦めずに戦い抜いたナインをねぎらうように言った。