〈ディズニーのショーが見えない〉「肩車はちょっときついなー」SNS投稿で賛否! 投稿者の真意と広報の回答は…

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ハロウィーンイベント真っ只中の10月の三連休の初日。東京ディズニーリゾート、夜のシンデレラ城で展開されるプロジェクションマッピングのショーの最中に、我が子を肩車した親御さんが登場。これに対し、「肩車はちょっときついなー」とXに投稿された内容が注目されている。投稿者に直撃するとともに、肩車はアリかナシか、来園客たちにも聞いてみた。

〈画像あり〉シンデレラ城が見えない…投稿されたショーでの画像

投稿者は「とても楽しみにしていた」

ことの発端は今年9月20日より始まった、シンデレラ城を舞台にディズニーキャラクターが集結し、プロジェクションマッピングが展開されるショー「Reach for the Stars」の最中でのことだった。エリアはパーク全体で、17時50分からと20時15分からそれぞれ20分間ずつ、2公演行なわれるショーだ。三連休初日の10月12日、恋人とともにショーを眺めていた千葉県在住の「@いい」さん(18歳)は言う。

「僕らが見てたのは17時50分からの回で、その親御さんは最初から肩車してたわけではありませんでした。僕らの前にいた別の人が、頭の上にスマホを出して撮影してて見えなかったけど、その親御さんは18時5分くらいから5~6分間、肩車していました。僕らの位置からは肩車されたお子さんがお城にモロ被りする感じで、彼女と一緒に“あれはないよな”と話していたんです」

 なぜ、その思いをXに発信したのか。

「僕自身、ディズニーが大好きでDオタ(東京ディズニーリゾートのファン)です。『Reach for the Stars』は2015年に見たキャッスルショー以来で、リハの様子や宣伝動画などを見てとても楽しみにしていました。大前提として、僕自身はディズニーランドは老若男女誰もが夢の世界に入り込み、子ども心を思い出して楽しめる場所だと思っています。自分が小さい頃に見たショーも記憶に残っており、いまの小さい子にもショーをちゃんと見てもらっていい思い出になれば、とも思っています。でも今回の件は、親の方に対してもう少し周りに配慮してほしいと思ったからです」

このような思いから、「@いい」さんは東京ディズニーリゾートのファンのX投稿で散見される「#TDR_now」という通称“なうタグ”で「肩車はちょっときついなー」と投稿したのだ。

「@いい」さんは続ける。

「東京ディズニーリゾートの公式HPの『よくあるご質問』には、『ショーによっては、大きな飾りのついた帽子やカチューシャを外していただくようお願いする場合があります』とだけしか書いておらず、一方で10月20日に名古屋で行なわれる東京ディズニーリゾートのスペシャルパレードの注意書きには『パレード中のお子様の肩車や雨傘・日傘の利用はご遠慮ください』と書かれているなど、ルールが細かかったり統一されていなかったりします。肩車が後方で見てる方の視界を遮ってしまうのではないか、ということはもう少し考慮してほしかったです」

「子どもにショーを観させたいのなら抱っこして見てほしい」 

この「肩車はアリかナシか」について、連休最終日に東京ディズニーリゾートを訪れていた観光客はどう思ったか。意見を聞いた。

約10年近くにわたり毎月2~3回は通い続けているという自称Dオタの30代女性は、「肩車は最悪」と断言した。

「肩車は周囲への配慮に欠ける行為。子どもにショーを観させたいのなら抱っこして見てほしい。そうすればショーも子どもの喜ぶ顔だって見られますし。ここ10年で入園料も高騰しているし、1回1回の来園やショーを大事にしたいと感じる人も増えてきています。もし、自分の目の前の人が肩車しはじめたら最悪です」

これには遠方からの来園者も大きく頷いた。岐阜県から来た20代男性は言う。
「せっかく時間と交通費をかけて遠くから来たのに、もし前の人のせいで楽しみにしていたショーが見られなかったらガッカリします。年に数回しか来られない人もいることをわかってもらいたい」

この三連休に東京観光ついでに東京ディズニーリゾートにも来たという広島県在住の20代女性も、「肩車はマナー違反」と強い口調で言った。

「車で10時間以上かけて来たのに、前の人に肩車されて見られなかったら泣きたくなります。肩車はマナー違反だと思う。マジでやめてほしい。あと、ショーの途中で子どもが泣いたり騒いだりするのもうんざり。ショーに集中できないから本当にやめてほしい」

「肩車ごときで騒ぐなんてDオタじゃない」 

一方で肩車が「そんなに気にならない」という意見も。

大阪府から半年に1回のペースで東京ディズニーリゾートに通う20代女性は言う。
「ショーがちゃんと見られないのは残念だけど、小さい子がいたらいろいろ大変だと思うし、仕方ないなぁって思います。横から顔を出して覗き込めば見られるだろうし」

また、「肩車ごときで騒ぐなんてDオタじゃない」という声も。毎月2~3回通う20代女性は「Xで肩車論争してる人たちは真のDオタじゃない。ショーガチ勢はいつも最前列付近をキープしてるから『前が見えない』なんて言いません」と笑った。

さらに、毎月通う20代男性は「肩車なんてほほえましいじゃないですか。そんなことでいちいちイラつかれて、Dオタのイメージを悪くしてほしくないですよ。ディズニーリゾートの創立者ウォルト・ディズニーはその発言を望んでますか…? と、一度心の中で自分に問いかけてほしいです」

最後に東京ディズニーリゾートを経営する株式会社オリエンタルランドにショーやパレードにおける「肩車」をはじめとした来場客のルールやマナーについて見解を問うと、以下の回答があった。

「すべての方に快適にお楽しみいただくため鑑賞場所の譲り合いなど周りの方への配慮をお願いします。明かに周りのお客様にご迷惑となる場合については個別にお声掛けさせていただく場合もあります」

誰もが一度は夢見た冒険や音楽を体験できるディズニーだからこそ、譲り合いの精神と周りへの配慮をして楽しみたいものだ。
 

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班