11回、2階級制覇を果たし肩車でバンザイする寺地拳四朗(撮影・園田高夫)

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 「ボクシング・WBC世界フライ級王座決定戦」(13日、有明アリーナ)

 前WBA・WBCライトフライ級統一王者で、現WBCフライ級1位の寺地拳四朗(32)=BMB=がは、元王者で同2位のクリストファー・ロサレス(29)=ニカラグア=に11回TKO勝ちで勝利。2階級制覇を達成した。これで世界戦15勝目となり、日本選手では具志堅用高氏を抜き、歴代単独3位に浮上した。

 ロサレスの応援にはWBA、WBC、WBOスーパーミドル級統一王者の「カネロ」の異名を持つサウル・アルバレスが来日。スーパースターの視線も光る中で、寺地は徐々にペースを握っていくと、3回に鮮やかなカウンターの右から一気に畳みかけてロサレスを追い込んだ。4回も寺地が支配したが、終了間際に左のカウンターを被弾し、ぐらついた。アルバレスが興奮して立ち上がる場面があった。

 しかし、その後も寺地は主導権を渡さず、ロサレスの顔面が鼻血で真っ赤になるシーンも。終始圧倒した。

 11回を前にロサレスが鼻骨骨折でレフェリーストップ。試合に終止符が打たれた。

 勝利者インタビューでは「とりあえずホッとした。練習してきたものを実現できた。めっちゃ緊張した感じがあった。入場からあんまり記憶がない。また新しい拳四朗を、第2章をみせていきたい」と、明かした。今後については「皆さんみたいのは統一戦。期待して待っててください」と、語った。