開幕2連敗で最下位に沈む中国代表。豪州戦はエースの武磊(左)を怪我で欠く緊急事態に。(C)Getty Images

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 現地10月10日、北中米ワールドカップ・アジア最終予選の第3戦が各地で開催される。グループCで2連勝中の日本は敵地に乗り込んでサウジアラビアと対戦。日本に戻っての第4戦(同15日)はオーストラリアが相手だ。
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 そんななか、日本と同じグループCで早くも崖っぷちに立たされている中国代表チームが過酷な移動を強いられたようだ。第3戦はアウェーのアデレードでオーストラリア代表と対戦するが、現地に直行できるチャーター便を利用できなかったというのだ。

 中国メディア『直播吧』は「中国サッカー協会は普通ならばチャーター便を手配しただろう。60万元(約1260万円)から100万元(約2100万円)程度の費用であり、かならずしも協会が払えない額ではない」と前置きしたうえで、「それでも利用させずにあえて一般の飛行機を選んだのは、世論の否定的な風潮を気にしてのことだ」と説明している。

 開幕2連敗で後がなく、とりわけ初戦の日本戦で0−7の歴史的惨敗を喫した影響は大きく、チームとブランコ・イバンコビッチ監督へのバッシングはそうとうに激しくなっている。ただ、非難を避けるためとはいえ、ACLなどクラブレベルで過密日程を戦っている代表選手たちにとってはかなりの負担となる移動だ。

 スポーツメディア『捜狐体育』は「彼らは一般客と同じ民間機でまず上海からシドニーまで移動。そこから乗り換えてアデレードにたどり着いたわけだが、ほぼ移動に24時間を要した」と解説。「続くインドネシア戦は青島で開催される。もちろんアデレード−青島間にも直行便などはなく、こちらも18時間程度かかる見込みだ」と伝え、「インドネシア代表のほうが先に青島に到着しているだろう」と補足した。
 
 代表チームの左SBである劉洋は自身のSNSで移動中の機内の様子をレポート。フードを被って切ない表情を浮かべるセルフィーを添付して、「後ろの席でずっと子どもが泣いている」と綴った。どうやらリラックスした移動とはならなかったようだ。

 こうした報道を受けて、ウェイボー上ではファンから賛否両論が噴出。「さすがに選手たちのコンディションを優先してあげてほしい」「世論に配慮など必要ないだろ!」と選手たちに同情する声がある一方で、「チャーター機なんて使わせるな!」「当たり前だ」「こんな成績じゃ仕方ない」「もう負けたときの理由づくりをしているのか?」など手厳しい意見も少なくない。

 エースFWの武磊や帰化選手の要であるMFアランら主軸4名を怪我で欠く最下位・中国代表。オーストラリア、インドネシアにも連敗を喫すれば、もはやグループ4位での次ラウンド進出も絶望的となる。中国代表にとってはあらゆる意味で試練の2連戦となりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部