4回、ジャクソンに左前打を浴び、降板となる森(撮影・金田祐二)

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 「DeNA3−1広島」(1日、横浜スタジアム)

 ベンチに腰を下ろし、放心状態でグラウンドを見つめた。CS進出を争うライバルとの直接対決。広島・森翔平投手が先発では自己最短となる3回2/3を7安打3失点で降板し、3敗目。悔しすぎる投球をうつむきながら振り返った。

 「流れのままいってしまった。そこが全てだと思います」

 1点リードの四回に悪夢が待っていた。先頭の牧に左前打を浴びる。佐野から空振り三振を奪うも、オースティン、宮崎の連打で満塁。続く桑原に初球のフォークを一塁後方へ運ばれる2点適時二塁打を浴び、逆転を許した。決して甘いボールではなかったが「結果的に安打になっている。もっと低くいけていたら結果も違っていたのかな」と反省が口を突いた。

 なおも1死二、三塁で戸柱にも中前適時打を浴び、4連打で一挙3失点。三回までは内野安打のみの1安打に抑え込んでいたが、「テンポよくいけていたが、同じリズムになっていた」と一気にDeNA打線にのみ込まれてしまった。

 新井監督も三回までの投球は「丁寧に低めに投げてね」と評価。桑原の逆転打も「あそこは運がなかったというかね。あの回だけだったという感じかな」と内容を責めることはなかった。

 「もっと投げ切れたんじゃないかなとマウンド上で思いました」と森。シーズン終盤のしびれる一戦での貴重な経験。この1敗を、ただの1敗で終わらせたくはない。