都庁で行われた名誉都民の顕彰式に出席した仲代達矢。小池百合子都知事から賞状を受け取った

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 東京都の名誉都民に選ばれた俳優・仲代達矢(91)が1日午前、東京都庁で行われた顕彰式に出席した。

 舞台、映像に第一線で活躍し続け、主宰する「無名塾」では後進の育成にも力を入れてきた仲代。小池百合子都知事から名誉都民の称号記を贈呈されると、穏やかな笑みをのぞかせ、少し照れくさそう。壇上では「役者の仲代達矢です。本日は本当に、本当にありがとうございました。これからも頑張って生きていきたいと思います」とシンプルな謝辞。

 スケジュールの都合で会見には出席できなかったが、「思いがけない栄誉。自分の役者人生を振り返る機会を得て、感慨深いものがある。役者としてのモチベーションは反戦平和、人間の探求に注がれ、今もその思いが消えることはない」などという思いをつづったコメントを発表した。

 名誉都民は「社会文化の興隆に功績があった者に対し、都民敬愛の対象として顕彰すること」を目的に1952年制定。俳優では贈呈順に杉村春子、森繁久彌、森光子、山田五十鈴、島田正吾、八千草薫、中村芝翫(7代目)、黒柳徹子、中村メイコ。映画監督の黒澤明、山田洋次にも贈られている(敬称略)。