年齢を重ねるにつれ、無難な服ばかり選んでいませんか? 人気ブランディングスタイリスト・冨永彩心(あやみ)さんは、控えめな服をすべて手放し、本当に好きな服だけ着ることで前向きになれたそうです。その冨永さんに、毎日をハッピーにする着こなし術を伺いました。

他人の目を気にした服選びをやめたらハッピーに!

SNSで幅広い世代から支持を得ている、ブランディングスタイリストの冨永彩心さん。結婚や出産を機に、一度スタイリストを辞めていましたが、13年のブランクを経て復帰しました。

【写真】おしゃれに見える袖まくり

好きな服だけを着ることでポジティブに変わった、冨永さんのファッション遍歴をご紹介します。

●普通に見えることがいちばん大事だった

医療事務のパートをしていた頃の冨永さん(当時45歳)。紺やグレーなど、控えめな色の服ばかりを選んで着ています。

「制服のあるかたい職場だったこともあり、とにかく悪目立ちしないことや、“母親らしさ”を気にしていました」(冨永さん、以下同)

●好きなハイブランド品を厳選して購入し始めた

冨永さんは百貨店の販売員としても働いていました(当時48歳)。金銭的に余裕があったわけではないため、じっくりと考えてから欲しいものを購入。

「若い頃に好きだったブランドの服はやっぱりすてきで、買えるものは少なくても心が満たされました」

●スタイリスト業を再開!

そして、52歳からスタイリスト業を再開。当時は義母の介護も続けていましたが、本当に着たい服以外を捨て、好きな服だけを着ることで、気持ちが明るくポジティブに変わっていったそうです。

「他人の目を気にすることをやめたら、自分の人生を楽しめるようになったんです」

●こんな服を捨てました!

“安さ”重視で買った無難な服

『安くなっているし、あったら便利かも』と、考えずに買っていた服たち。

「テンションも上がらず、ほとんど着ないままお別れしました」

自転車通勤用、公園用など動きやすさ目的の服

子育て期の服は一気に処分。

「娘が成長し、自転車での送迎や公園で一緒に遊ぶこともないため、なくてもまったく困りませんでした」

好きな服を年相応ではなく、「時代相応」に着こなす

昔の50代のイメージに合わせるなんてナンセンス。

「今の時代に合わせた着こなしを意識すれば、若々しく見えますよ」と、冨永さんは語ります。

そこで、おしゃれにキマる50代の着こなしテクニックを教えてもらいました。

●1:シンプルなデザインのネックレスを二重づけ

Tシャツには必ずネックレスを。長短のあるシンプルなネックレスを重ねづけすれば、ほどよく華やかになります。ゴールドやシルバーなど色は統一してつけましょう。

●2:ハイトーンカラー&眼鏡で白髪とシワ悩みを手放す!

ハイトーンヘアは白髪が目立たないから、白髪染めいらずに。眼鏡は加齢でぼやけてきた顔にメリハリを与え、目元のシワ隠しにも効果的です。

●3:白Tは体のラインが出ないサイズをチョイス

今の時代、ピチピチやジャストサイズでは古い印象に。最近はMサイズではなく、LやXLのトップスを選んでいます。裾は真ん中だけウエストインを。

●4:シャツはボタンあけと袖まくりで抜け感を

抜け感とともに着やせ効果まで期待できるのが、「鎖骨見せと手首見せ」。首元のボタンをあけ、袖をひじあたりまでまくるだけで、ぐんとあか抜けた印象になります。

(1) 袖口をひじあたりまで折り返す。きっちりでなく、無造作な感じでOK!

(2) 端を(1)で折り込んだ上にのせるようなニュアンスで、もう一度折り返せば完成!

●5:デニムは3〜5年で更新!今はワイドorセミフレアの2択

デニムが似合わないのは50代だからではなく、今どきのデニムを選んでいないから。旬のワイドシルエットは、太ももやお尻も絶妙にカバーしてくれます。

数年前にはやったスキニーデニムは脚の輪郭が丸見え。ヒールを履いても“がんばっている感”が出てしまい、痛々しい印象に。ロールアップも脚が短く見えてしまうのでNGです。

●6:サンダルとフラットシューズは“足首を出して甲も隠さず”

脚のなかでいちばん細い足首を見せることで、全身のバランスがよく見えます。甲部分の肌が見えるヌーディなデザインなら、より軽さがアップ!