「ペットボトルの水」と「持参の水道水」では、年間の飲み物代はどれくらい変わりますか?
1日に摂取する水分量
健康な成人が必要とする水分量は、体重1キログラムあたり30~40ミリリットルとされています。そのため、体重50キログラムの人は約1.7リットル、60キログラムの人は約2.1リットル、70キログラムの人は約2.4リットルが必要です。
成人の場合、呼吸や食べ物の消化、汗などによって毎日平均で1.5~2リットルの水分を失っています。人によって適正な水分摂取量は変わりますが、一般的には毎日1.5~2リットルの水を補給することが推奨されます。
ペットボトルの水と水道水の年間費用
1人あたりの1日分の水分摂取量を2リットルとし、4人が1年間に摂取する水分量をペットボトルの水と水道水でそれぞれ計算した場合の費用を求めます。
ペットボトルの年間費用
コンビニで購入する2リットルのペットボトルの水は1本108円です。毎日2リットル飲む場合、年間で必要な本数は365本、4人では1460本です。
【年間費用】
108円 ×1460本 =15万7680円
ペットボトルの水を毎日2リットル飲む場合、年間の費用は15万7680円になります。
水道水の年間費用
水道料金は、上水道料金(基本料金と従量料金)、下水道料金(基本料金と超過分)、そして消費税から構成されています。
1か月の水道料金の基本料金は、水道メーターの口径によって異なります。一般家庭の水道メーターの口径はおおむね13ミリまたは20ミリで、13ミリの場合は860円、20ミリの場合は1170円です。
令和2年度に水道局が東京都の区部と多摩地区を対象に行った「生活用水実態調査」では、世帯人員別の1ヶ月当たり使用水量は4人世帯で23.1立方メートルでした。東京都水道局の料金体系に基づき、口径20ミリのメーターで1ヶ月に23立方メートルの水を使用した場合の水道料金を計算します。
【4人世帯月の水道料金】
東京都の水道料金は、給水管の口径に応じて従量料金が設定されており、9つの水量ランクに分かれています。各ランクごとに1立方メートルあたりの料金単価が異なります。
口径20ミリの給水管で1ヶ月に23立方メートルの水を使用した場合、2か月分の水道料金は基本料金を含めて3379円です。
東京都の水道料金の計算方法に基づき、1年間に飲用水として使用する水道料金を求めてみましょう。
●1人が1ヶ月に飲用水として使用する量: 2リットル×30日=60リットル
●4人分の1ヶ月の飲用水の使用量: 60リットル×4人=240リットル
●1年間の使用量: 240リットル×12カ月=2880リットル
1立方メートルは1,000リットルであるため、2.88立方メートル(2880リットル÷1,000リットル/立方メートル)
1ヶ月に23立方メートル使用した場合の2カ月分の料金が3379円(基本料金を含む)となることから、1ヶ月の料金はその半分と仮定します。
・1ヶ月の料金: 3379円÷2=約 1,689.5円
ここで、1ヶ月に23立方メートル使用した場合の1立方メートルあたりの料金を求めます。
・1立方メートルあたりの料金:1,689.5円÷23=約 73.46円
【飲用水分の水道料金計算】
1年間の飲用水としての使用量は2.88立方メートルであるため、これに1立方メートルあたりの料金を掛けます。
・飲用水の年間料金: 2.88立方メートル×73.46円=211.58円
したがって、4人が1年間に飲用水として使用する水道料金は約211.58円です。
ペットボトルの水を毎日2リットル飲む場合と、同量の水道水を使用する場合の年間費用の差
1人が毎日2リットルのペットボトル水を飲む場合と、同量の水道水を使用する場合で、4人分の年間費用の差を計算します。
●ペットボトルの水の年間費用: 15万7680円
●水道水の年間費用:約211.58円
上記をもとに計算したペットボトルと水道水の費用の差額は以下の通りです。
差額=15万7680円-211.58円=15万7468.42円
1人当たりの年間費用の差は約3万9367円
1人が毎日2リットルのペットボトル水を飲む場合と、同量の水道水を使用する場合で、4人分の年間費用の差は15万7468.42円です。したがって、1人当たりの年間費用の差は約3万9367円です。水道水を利用することで、年間費用を大幅に節約することができます。
出典
セブンイレブン スポーツドリンク・水・健康飲料ほか
東京都水道局 水道料金・下水道料金の計算方法(23区)
東京都水道局 水道料金・下水道料金早見表【2か月用】(23区)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー