栃木県内で上半期に確認されたストーカー・DV被害 過去5年で最多 栃木県警まとめ
栃木県内で2024年の1月から6月に確認されたストーカー被害とDV被害が、いずれも過去5年で最も多くなったことが、栃木県警のまとめで分かりました。
栃木県警察本部によりますと、2024年の上半期に、警察に寄せられたストーカー被害の相談や通報は148件で、去年の同じ時期に比べて35件増えました。検挙した件数は2件増えて23件で、いずれも過去5年で最多でした。
検挙の内訳は住居侵入(6件)、ストーカー規制法違反(4件)、器物損壊(4件)、脅迫(3件)、恐喝(2件)、窃盗(2件)と続きます。
ストーカー規制法に基づいてつきまといなどの行為を禁止する「禁止命令」は去年より1件増えて20件、文書での警告は増減なしの1件、口頭での指導・警告は12件増えて94件でした。
一方、配偶者などからのDV=ドメスティックバイオレンスの相談や通報は488件で、去年の同じ時期に比べて137件増えました。このうち、傷害や暴行などの疑いで検挙した件数は2件増えて47件となりました。被害者などへの接近禁止といった裁判所からの「保護命令」は15件出ています。
被害件数の増加について県警は、ストーカー殺人が全国で相次いで危機意識が高まったことや、今年4月に施行された「改正DV防止法」で、保護命令の対象に「精神的暴力」も加わり、幅広く相談が寄せられるようになったことなどが要因としています。
ストーカー・DVともに重大な被害に繋がる場合があるため、県警は警告や保護命令・指導などで被害の重大化を防ぎながら積極的に事件として取り扱い、被害者の安全確保に努めるとしています。