Blueskyのイギリスでのユーザー数が急増中、イーロン・マスクの物議を醸す発言が原因か
イギリスにおける少女殺害事件で、容疑者が移民であるなどのデマが拡散されたため、イギリス各地で移民排斥を訴えるデモが発生しています。この事件に対するマスク氏の物議を醸す発言の後、SNSの「Bluesky」にイギリス人ユーザーが集い始めていることがわかりました。
Welcome to all of our new users, and a special welcome to the UK, which had the most Bluesky signups of any country for 5 out of the last 7 days!
What makes Bluesky different? Some key features: 🧵— Bluesky (@bsky.app) Aug 14, 2024 at 2:58
Bluesky signups surge in UK amid Musk's feud with government over riots | Reuters
https://www.reuters.com/world/uk/bluesky-signups-surge-uk-amid-musks-row-with-government-over-riots-2024-08-13/
Bluesky's UK surge has had little impact on X | TechCrunch
https://techcrunch.com/2024/08/15/blueskys-uk-surge-has-had-little-impact-on-x/?guccounter=1
2024年7月29日、イギリスのダンス教室で少女3人が殺害され、子ども8人と大人2人が重傷を負う事件が発生しました。殺人などの疑いで17歳の少年が逮捕されましたが、この少年がイスラム系の移民であるなどのデマがインターネット上で拡散されたため、イギリスの各地で移民排斥を訴えるデモが発生しています。
一連の出来事に対し、SNSの「X(旧Twitter)」を所有するイーロン・マスク氏は「内戦は避けられない」などと国民感情をあおるような発言をしたため、イギリス政府からにらまれる一幕がありました。
イギリスの暴動にイーロン・マスクが「内戦は避けられない」と投稿 - GIGAZINE
この後の調査で、Blueskyのイギリス人ユーザーが急増していることがわかりました。マスク氏の発言が直接影響したかは定かではありませんが、上記発言前後の1週間でイギリス人のアクティブユーザーが60%も増加したといいます。このことについて、Blueskyは「イーロン・マスク氏の物議を醸す発言の結果、人々がXの代替案を探し始めている兆候が現れています」と述べたとのことです。
Blueskyが発表した各国のユーザー数の推移が以下で、ひとつだけ突出している青線がイギリスです。
Oh hello Britain 😳
That blue line is activity in the UK spiking past all of the other countries on Bluesky right now.
Welcome, and invite a friend to join us! bsky.app/download
[image or embed]— Bluesky (@bsky.app) Aug 15, 2024 at 5:48
デジタル調査会社・Similarwebの分析によると、イギリスにおけるBlueskyの日間アクティブユーザーは6万7800人で、この数字は最近のピークではあるものの過去最高だったわけではないそうです。例えば、2024年1月には日間アクティブユーザーが10万人を超えていました。
Blueskyのユーザー増がXに与えた影響も小さいと見られており、マスク氏の発言後にXのアクティブユーザー数は2024年最低レベルに落ちたものの、依然としてイギリスでは600万人の日間アクティブユーザーを獲得していたと報告されています。
全世界では、Android端末に絞っても2024年8月12日時点でXに9100万人の日間アクティブユーザーがおり、この数はThreadsの3490万人やBlueskyの59万4700人を大きく引き離しています。
なお、イギリス政府は一連の事件を理由として「合法だが有害」なコンテンツの削除をSNSに求めることを検討すると発表しました。
イギリス政府がネット上のデマが原因の暴動を受けて「合法だが有害」なコンテンツの削除をSNS運営企業に強制することを検討 - GIGAZINE