テコンドー金メダリストのパク(KTAインスタグラムより)

写真拡大

五輪テコンドー男子58キロ級金メダリスト、パク・テジュン(韓国)の試合中の行為がインターネット上で物議をかもしている。複数の韓国メディアが2024年8月8日に報じた。

男子58キロ級決勝は8月8日にグラン・パレで行われ、パクがガシム・マゴメドフ(アゼルバイジャン)に棄権勝ちして金メダルを獲得した。

『マナー違反』VS『攻撃するのは当然』

試合はパクが開始からマゴメドフを圧倒し、第1ラウンドを9−0で取った。第2ラウンドに入ってもパクの勢いは止まらなかった。13−1と大きくリードした時点で、マゴメドフが負傷した左足の痛みを訴え棄権した。

マゴメドフは第1ラウンドの途中、左足で蹴りを繰り出した際に左足を負傷したとみられ、第2ラウンドに入り、痛みに耐えることができなくなったようだ。

複数の韓国メディアによると、決勝戦におけるパクの攻撃がインターネット上で物議をかもしているという。

問題視されているのは、手負いのマゴメドフへの攻撃だ。

地元メディア「朝鮮日報」(ウェブ版)は、「パク・テジュン蹴り論争...『マナー違反』VS『攻撃するのは当然』」とのタイトルで記事を展開した。

「テコンドーは審判が止めるまでは最善を尽くすのがルール」

記事によると、パクのSNSに、海外のファンから「負傷した選手を攻撃」「負傷した相手を殴るのは適切ではない」などの批判的なコメントが投稿された。一方で、韓国ファンからは「スポーツで相手を気遣うのは無礼な行為だ」「審判が試合を止めなかった」などの声が上がっているという。

韓国のインターネットメディア「トレンド新聞」は、「パク・テジュンの最後の蹴りはマナー違反? 終わるまで最善を尽くすのが礼儀だ」とのタイトルで記事化した。

記事では、「パク・テジュンの勝利で残念なのは、観客席から拍手ではなく、野次が飛び交ったという事実だ。パク・テジュンが試合終了直前にマゴメドを蹴ったことが、まるで負傷した選手をいじめたように見えたからだ。マゴメドフが太ももを掴んだまま試合を放棄して誤解を招いた」と解説した。

同メディアによると、パクは「テコンドーは審判が止めるまでは最善を尽くすのがルール」とし、「相手が試合を放棄するまで最善を尽くすのが礼儀。だから最後まで最善を尽くした」と説明したという。

一方のマゴメドフは、「これが格闘技であり、スポーツだから当然、体がぶつかり合うこともあるし、私は大丈夫だ」と語り、パクに祝福の言葉を送ったという。