「もともと白髪が多く、30代後半から白髪染めをしていました」と話すのは、ESSEonlineライターの酒井理砂子さん(現在56歳)。40代後半からカラー剤で頭皮が痒くなるようになり、白髪染めをやめたいと強く思うように。当時は葛藤もありましたが、50歳で白髪染めをやめてグレイヘアにしたら、想像を超える自由で快適な生活が待っていたそう。酒井さんのグレイヘア移行記録をお伝えします。

白髪染めのストレス!染めてもすぐ生え際が白くなる

30代前半から白髪がちらほら出始め、30代後半から白髪染めをしていました。その頃は白髪の量もそれほど多くなかったので、2か月に1度くらいの頻度で間に合っていましたが、40代に突入すると、1か月に1度以上染めないと生え際がすぐに白くなる状態。

【写真】56歳のナチュラルなグレイヘア

自宅で染めると後頭部がうまく染められないので美容室で染めていましたが、金銭的にも時間を拘束されることにもストレスを感じていました。

ああ、もう白髪染めやめたい!

そんな思いが日に日に強くなり、50歳になったらやめよう。いや、でもまだ早いかな。でも染めるの本当に鬱陶しいしな…と思いは堂々巡り。

おばあさんに見えちゃう恐怖。でも老けて見られてなにが悪い?

白髪になるデメリットでなんだろう? どうして白髪染めをやめることに抵抗があるのだろう? インターネットで「グレイヘア 50代」などと画像を検索し、ロールモデルを探しながら、心の中にある抵抗感を自問自答する日々。

結局、年齢より老けて見られることが怖かったんですよね。

ネットで検索すると「白髪は汚い」「みすぼらしい」なんていう心ないコメントもあったりして。それでグレイヘアにする決断がなかなかできなかったわけですが、あるときふと思ったんです。

老けて見られてなにか不都合がある?

よくよく考えてみると、とくに不都合なんてないんですよ。50歳が55歳に見られたところで、公共交通機関の料金が高くなるわけでもないし、行動に制限が加えられることもない。逆に年齢より若く見られたとしても、50歳が45歳に見られてなにか得があるだろうか? いや、とくにない。おばあさんに見られたところで困ることなんてなんにもないと気がついたんです。

移行期間は6か月ほど。カラートリートメントで乗りきれた

カラー剤で頭皮が荒れるようになったので、当時は白髪にカラートリートメントで色を入れてごまかしていました。シャンプーをするたびに色落ちするので、カラートリートメントは週に2〜3回使用していました。でもそれが移行期間には向いていたようで、カラートリートメントをやめて、色がどんどん抜けていったとき、生え際の白髪との差があまり出なかったんです。

移行期間に白髪染めした髪と、生えてきた白髪の差が気になる人は、しばらくカラートリートメントで染めて、白髪染めで染まった部分がなくなってからカラートリートメントをやめると、移行中のストレスは少ないと思います。

私はショートヘアだったこともあり、6か月ほどで全体がグレイヘアになりました。

グレイヘアにした周囲の反応は、おおむね好評

グレイヘアにして周りから批判的なことを言われたことはありません。もしかしたら「老けた」とか「みすぼらしい」と思った人はいたかもしれませんが、わざわざ言ってくる人はいないですよね。だから声をかけてくる人の評価はおおむね好意的。「似合うね」「私も白髪染めやめようかな」という意見ばかりです。

私自身も自分のグレイヘア、気に入っています。白髪染めしていた頃より似合う服も増えたような気がして、グレイヘアにしてからの方がおしゃれが楽しいです。40代になって似合わなくなった黒い服も、また似合うようになってきました。

快適すぎる白髪染めのない生活。2度と染めたいとは思わない

おしゃれするのも楽しくなりましたが、白髪染めをしなくていい生活がこんなストレスフリーだったとは想像以上です。髪質も以前よりよくなり、染めていた頃より髪の艶も出てきました。もう2度と白髪染め生活には戻りたくなりですね。

ただ、グレイヘアにしてから気をつけていることはいくつかあります。多少老けて見られるのはいいとしても、だらしないとか汚いとは見られたくない。なので、ヘアカットはまめにするとか、服装に気を使うとか、メイクもきちんとするとか、身なりを整えるようにはしています。また、それが楽しく感じているので、日々の生活を以前より楽しめるようになり、人生の質が上がったと感じています。