「散らかりにくい」ではなくて、「散らかっていても大丈夫」な家を紹介します。家を建てたのは共働き夫婦。玄関から家の中までの動線を家族用と来客用に分けて、「玄関→クローク→パントリー」という生活動線をつくりました。普段は散らかっていてもロールカーテンで目隠しできるので、突然の来客でも問題なし。片づけのプレッシャーを感じることなく、効率的で快適な生活ができます。

目指したのは「散らかっていても気にならない家」

筆者は2022年に地元工務店で2階建て、5LDKの家を建てました。住み始めて、もうすぐ2年が経過します。現在、夫婦と子ども2人(3歳、0歳)の4人家族です。

わが家は共働きなので、平日はあまり家にはいません。家事にそこまで時間をかけられないのが現状です。ですから、「散らかさないより、散らかっていても気にならない家」をテーマに家づくりをしました。

そして、工務店から出てきた案が、「買い物したら、すぐ収納しやすい動線」があって、「玄関からパントリー、キッチンまでは直通」できる間取り。しかし、これだけでは人様に見せられる状態を保つのは困難。もっと家事をラクにしたい筆者は、来客用の通路を別につくることにしたのです。

家族用通路の「クローク」で、靴や上着の片づけ完了

わが家の玄関の家族用通路には、靴とカバン、上着を片づけられるクロークがあります。帰宅時はここで片づけが完了。カバンを置けるスペースまでつくって正解でした。

来客時にはロールカーテンで目隠しできるので、普段は散らかっていても大丈夫。段ボールやビニール袋に入った荷物も、そのままで置いてよしとしています。

家族用通路の「パントリー」で買い物が片づく

玄関からクローク経由で、パントリーまで行ける間取りです。ですから、買い物から帰った際、そのままここで片づけが可能。調味料やキッチンペーパー、災害時の非常食などもここに収納しています。

ちなみに、写真に写っている扉はクロークとパントリーの間の扉。冷暖房を使用する際に、玄関からの外気を遮断するために設置しました。普段はあけっ放しなことが多く、不便さはないです。

料理の際の動線を考え、キッチンとパントリーの間には扉がありません。リビングから見えるようになっています。

そこで、収納を工夫して、白い不透明な箱でそろえた目隠し収納を採用。中のものが隠れるので、バンバン入れていても、一見すると整頓されているよう。

当初は不透明の箱だと、どこになにを入れたかわからず、不便なのではと心配でした。しかし、上から見えるので問題なし。ふせんも不要でした。

来客用通路からは洗面台に寄りやすい間取りに

来客用通路からは、洗面台へ寄りやすい間取りに。洗面台は脱衣所と分けて設計し、扉はなし。なので、見られてもいい収納方法を考えました。

採用したのは、大容量のミラーキャビネットです。収納に関しては正解でしたが、鏡が大きいぶん、水アカの汚れが目立ちます。水が飛んだらすぐふき取るように気をつける必要が。もう少し小さくても、よかったかなと感じています。

ニッチとピクチャーレールで写真を飾るスペースも

最後は収納とはちょっと違う、インテリアのお話を。

家族の写真などは、意外に飾る場所に困るものです。わが家では、来客用通路に「飾れるニッチ」をつくりました。ですから、写真を飾るための棚を購入しないで、すっきり納まる定位置があります。

ニッチの向かいの壁にはピクチャーレールも。飾れるスペースがあると思うと、家族写真を撮るのも楽しみになりました。

設計の段階での工夫で、散らかっても気にならない、家事がラクな家に。見せることを前提にした、写真を飾るスペースもでき、心にゆとりが生まれ満足しています。