なぜ「軽で白ナンバー」付けられた? 100万台装着のオリンピックナンバーの現状は? 9割が軽も「万博ナンバー」では変化あり?

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オリンピックナンバーの交付枚数は200万枚!しかしほとんど軽ばかり!?

 まもなくパリオリンピック・パラリンピックが開催されますが、日本でも徐々に盛り上がりを見せています。

 一方前回は、東京オリンピック・パラリンピックが開催され、日本では開催記念の特別なナンバープレートが2021年9月までの期間限定で交付されていました。

【画像】「えっ…!」これが万博ナンバーです。軽は?(34枚)

 当時は軽自動車でも白いナンバーが付けられると話題でしたが、現在でも装着しているクルマはいるのでしょうか。

当時交付された「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレート」

 2017年10月1日から始まった「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレート」は、2021年9月30日までの4年間公布されていました。

 このオリンピックナンバーは大きく2種類が存在し、ひとつはプレート全体に図柄が描かれている「図柄入りナンバー」、もうひとつは白い無地のプレートにオリンピック・パラリンピックのエンブレムのみが入った「エンブレム付きナンバー」でした。

 これらオリンピックナンバーは大会開催を盛り上げるために交付されたもので、申し込み時に募集している寄付金は大会開催に活用されていたようです。

 図柄入りナンバーの方は、通常の寄付金に加え1000円以上を払うことで入手できるようになっていました。

 そんなオリンピックナンバーですが、一体どれくらいの数が交付されたのでしょうか。

 これについて、一般社団法人 全国自動車標板協会の担当者は、次のように話しています。

「2021年9月30日までの間で、約200万枚以上の申し込みがありました。

 前後で2枚つけますので、台数にすると約100万台以上といった具合です」

 100万台以上に交付されたというオリンピックナンバー。では現時点ではどのくらいの台数が装着しているのか、前出の担当者は次のように回答しています。

「交付数までは把握しておりますが、交付されたクルマがその後どうなったのかは分かりかねますので、正確な数字をお答えすることはできません」

 どうやら、交付された後のクルマが現在もナンバープレートを装着しているのか、すでに外しているのかについて、詳しくはわからないようです。

 しかし、交付台数が約100万台以上ということでしたので、100万台前後が目安となるのと考えられます。

オリンピックナンバーは軽自動車が白いプレートを装着できる絶好のチャンスだった?

 ちなみに、オリンピックナンバーが交付されたクルマのうち、軽自動車の割合は約9割だったとのこと。

 この理由について、前出の担当者は次のように話しています。

「軽自動車の黄色いナンバープレートに抵抗感がある人が白いナンバープレートを求めて申請したというのが明確な理由として考えられます」

 図柄入りナンバーは、2019年のラグビーワールドカップへ向けた特別仕様ナンバーから始まり、その後2020年のオリンピック・パラリンピックに続いて行きました。

 その時の特別仕様ナンバープレートの色やデザインは、軽自動車と登録車で全く一緒だったようです。

オリンピックとパラリンピックのエンブレムを2枚1組で交付。前後面にどちらのエンブレムを取り付けられるかは自由に選択することができる

 とくに、通常の交付手数料だけで受け取れるエンブレム付きナンバーは、オリンピックのエンブレムマークが入っていることをのぞけばほぼ登録車の白いナンバープレートと同じものでした。

 このように、軽自動車でも白いナンバープレートを付けられるという事情から、申し込みが殺到したようです。

 現在は2025年大阪万博へ向けた特別仕様ナンバーが交付されていますが、今回は軽自動車のナンバーには黄色い枠が付けられています。

 これについて、前出の担当者は次のように話しています。

「やはり軽自動車のナンバーが黄色ではないのはよろしくないだろう、ということで万博からは軽自動車のプレートには黄色い枠が付くようになりました。

 前回のオリンピックプレートの申請が軽自動車に偏ってしまったことも、この変更の原因だと思います」

※ ※ ※

 オリンピックナンバーを申請したクルマは約100万台。9割が軽自動車でした。

 現在もオリンピックナンバーをつけているクルマがあるとすれば、その大半が軽自動車であると考えられます。

 現在は万博ナンバーが交付されていますが、今回からは軽自動車用には黄色枠が付けられるようになりました。

 オリンピックナンバーは、軽自動車ユーザーにとって白ナンバーをつけることができる幻のプレートであったといえるかもしれません。