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AIは無料ではない…?

ユーザーの音声や行動パターンを認識し、いろいろな操作や情報提供をしてくれるデジタルアシスタント。Amazon(アマゾン)のAlexa(アレクサ)は、その代表的なサービスに数えられるでしょう。もう登場から10年が経過するんですね。今夏には大幅リニューアルが予定されているみたいですよ。

賢くなって有料化?

このほどReuters(ロイター)は、Amazon社員ならびに元社員からのリークとして、開発コードネームの「Banyan」で知られる、アレクサの新サービスについて報じました。どんどん根を広げて育っていく、バンヤン・イチジクをネーミングにしたBanyan。革新的なデジタルアシスタントとしてデビューしたものの、苦境が伝えられてきたアレクサに、次の成長の一手をもたらす期待も込められているようです。

現行のサービスは、無料版の「Classic Alexa」となり、今夏からは新たに「Remarkable Alexa」へ進化。とにかくAIを組み込んで賢くなり、どしどしユーザーの望みをくんで、やってほしそうなタスクを先回りしてこなしてくれるんだとか。だいたい朝は何時くらいに起きているので、その目覚めに合わせてコーヒーを沸かすよう、自動でデジタル家電を動かすみたいな。

しかしながら、こうしてパワーアップするのと引き換えに、Remarkable Alexaの利用には課金される模様。日本円にして1,500円を超える、月額10ドルくらいの利用料金が想定されているらしいですね。利用スタイルによっては、その半額の月額5ドルという料金体系などもあるかもしれません。いずれにせよ、有料化は避けられない流れとなるのでしょうか?

そもそも無料がスゴいこと?

一昔前と比べるならば、ずいぶん身近になってきたAIの存在。ただし、高機能なものを使うには、課金を避けて通れないというのも現実のようです。たとえば、Google(グーグル)の「Gemini」は、主にビジネスユーザーを対象とする「Google Workspace」のサブスクリプションとセットで、高機能ツールが使えます。Microsoft(マイクロソフト)の「Copilot」も、やはり「Copilot for Microsoft 365」のサブスクリプションで、フルにOffice(オフィス)のアプリケーションと連動したAIツールになりますよね。

いまApple(アップル)の「Apple Intelligence」なる人工知能が注目を集めるのは、えっ、これすべて無料なの?という驚きもあったりするようです。アレクサの有料化という路線は、ビジネスとして成り立たせるうえで無理ないのかもしれません。

ですがGeminiもCopilotも、仕事にバリバリ使ううえでお金を払う価値があると見る向きがあるでしょう。今後のアップデートにより、高機能になるアレクサを使いたいってなるレベルかどうかが、お金を払ってでも使いたいと思うかどうかのカギを握るのかもしれません。

Source: Reuters

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苦境のデジタルアシスタント。有料版アレクサは成功するか?