コパ・アメリカ開幕! “王者”アルゼンチンはカナダに苦戦も…アルバレス&ラウタロ弾で白星発進

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 コパ・アメリカ2024・グループA第1節が20日に行われ、アルゼンチン代表とカナダ代表が対戦した。

 欧州でEURO2024の戦いが行われている中、アメリカでは世界最古のナショナルチームによるサッカー大陸選手権大会の幕が上がる。今大会は南米サッカー連盟(CONMEBOL)に加盟する10カ国に加え、北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)加盟の6カ国も参加。出場する16カ国は4つのグループに分かれ、上位2カ国、計8カ国が決勝トーナメントに進出し、準々決勝から一発勝負の決勝トーナメントが行われる。

 オープニングマッチには、前回大会の覇者、かつFIFAワールドカップカタール2022の優勝国でもあり、メジャートーナメント3連覇を狙うアルゼンチン代表が登場。相対するカナダ代表は2023−24CONCACAFネーションズリーグこそベスト8敗退に終わったものの、カタールW杯出場権を獲得するなど、北中米の強豪国として知られる。20日に発表された最新のFIFAランキングでは、アルゼンチン代表が堂々の1位、カナダ代表は48位(CONCACAF加盟国内4位)だった。

 過去の両者の国際Aマッチでの対戦は、意外なことに1度しかない。2010年5月に国際親善試合で対戦し、アルゼンチン代表がマキシ・ロドリゲスの2得点、アンヘル・ディ・マリア、カルロス・テベス、セルヒオ・アグエロのゴールにより、5−0と快勝していた。今回が約14年ぶり2度目の対戦となる。

 大会開幕を告げる一戦に向けて、アルゼンチン代表を率いるリオネル・スカローニ監督は、“エース”のリオネル・メッシ筆頭に、ロドリゴ・デ・パウル、アレクシス・マック・アリスター、フリアン・アルバレスと盤石の面々をスターティングメンバーにチョイス。一方、カナダ代表を率いるジェシー・マーシュ監督も、アルフォンソ・デイヴィス、ステファン・ユースタキオ、ジョナサン・デイヴィッドと“欧州組”を中心に主力選手を送り出した。

 キックオフの笛が吹かれると、アルゼンチン代表が勢いを持って試合に入る。5分、ペナルティエリア手前左寄りの位置でバックパスを受けたレアンドロ・パレデスがミドルシュートを放つも、わずかに枠の外へ。8分には自陣でコーナーキックを跳ね返したところから、アンヘル・ディ・マリアが相手のパスを引っ掛けて一気にスペースを独走。だが、わずかにラストタッチが乱れ、飛び出してきたGKマクシム・クレポーに阻まれる。直後にはパレデスからの浮き球スルーパスで背後へ抜け出したメッシが、ボックス左から左足で狙うも、シュートはポスト右へと外れた。

 立ち上がりの約10分間のアルゼンチン代表の時間となったが、ここからカナダ代表も盛り返す。左サイドバックのA・デイヴィスがサイドを攻略し、チャンスシーンの数を増やしていくと、30分には左サイドから好機演出。リアム・ミラーからのパスを受けたA・デイヴィスが一気にスピードを上げ、ボックス左の深い位置に侵入し、マイナスへ折り返す。だが、中央の味方にわずかに合わず、ルーズボールを拾ったタジョン・ブキャナンも慌てて左足を振ってしまい、シュートは枠を外れた。

 勢い乗るカナダ代表は前半終了間際の43分、左サイドから右サイドへボールを届けると、敵陣右サイド高い位置でパスを受けたサイル・ラリンがシンプルにクロスボールを上げる。これが中央で待っていたユースタキオの頭にピタリと合ったが、ヘディングシュートはGKエミリアーノ・マルティネスに阻まれる。こぼれ球を拾ったA・デイヴィスが右足シュートを放つも、ゴール右へ逸れていった。

 結局、前半はスコアは動かず、0−0で後半へ折り返す。すると48分、やはり“この男”が絡んで試合が動いた。アルゼンチン代表は右サイドでのスローインから、ナウエル・モリーナ、デ・パウルと繋いで、敵陣中央やや右寄りのスペースでメッシが顔を上げると、背後へのスルーパスにマック・アリスターが反応。飛び出してきたGKクレポーに倒されながらもボールを残すと、フリーで待っていたアルバレスが難なく押し込み、アルゼンチン代表が先手を取った。