阪和道延伸「紀伊半島の最南端」で困難発生中!? 「謎の岩だらけ」で「5倍の時間」必要!? ぐるり一周のハイライト区間「すさみ串本道路」どうなる

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2025年春の開通に間に合うか

 近畿地方の紀伊半島をぐるりと一周する高速道路が、全通に近づいてきています。
 
 大阪府内から阪和道として南下してきた高速道路は、白浜を経て、いよいよ紀伊半島最南端まで到達しようとしています。
 
 いまの工事状況はどうなのでしょうか。

阪和道からさらに南へ伸びる、無料の紀勢自動車道(画像:和歌山県)

 現在、紀伊半島西部の高速道路は、南紀田辺ICから無料の「紀勢自動車道」になり、すさみ南ICまでが開通済み。いよいよそこから最南端・串本ICまで回り込んでいくのが、工事中の「すさみ串本道路」(延長19.2km)です。

【画像】超便利!? これが「紀伊半島ぐるり高速」ルートと現在の整備状況です(24枚)

 途中に和深ICが設けられる計画。本区間では、現道の国道42号が山あいのクネクネ道路で、大雨が降れば通行止めになる脆弱性もあります。さらに高波や津波のリスクもありました。新たな高規格道路は、紀伊半島地域の緊急輸送道路としても役割を果たします。

 2014年度に事業化。開通予定は2025年春と発表されていて、いよいよ完成まで1年を切っている状況です。

 気になる進捗ですが、工事は少し難航しているようです。

 工事を担当する国土交通省 紀南河川国道事務所は2024年6月18日、すさみ串本道路の工事状況について発表しました。

 これによると、和深IC付近の「安指川橋」の橋脚基礎を作るべく河床を掘削していたところ、思わぬ地質状況に手を焼いているようです。

 発表によると、4月中旬から「最大直径約1.3m」の硬質岩が「多数」出現。岩を破砕するためのビットも損耗が激しく、交換作業も相次いで、「通常より平均約5倍の施工時間」がかかっているとのことです。

 機械を大型化しても、やはり何らかの対策工法が必要としており、今後、有識者に意見を聴いて対応を検討するとしています。

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 紀伊半島「ぐるり一周」の高速道路は、残すところ西側のみ。隣の「串本太地道路」も2021年に着工し、橋脚が現地に姿を現しています。その他の未開通部は新宮〜熊野。複数の工区に分かれていて、それぞれが進行中となっています。