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誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになる!
※本稿は『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

自分にしかできないこと

今日は、自分でしかできないことをやろうという話をしたいと思います。

アテクシは手先が不器用で、外科系の手技は向いていません。

練習を重ねれば、ある程度はできるかもしれませんが、膨大な時間と労力を費やす割には効率が悪いため、自分の能力を発揮するのは難しいでしょう。

自分の適性を見極める

研修医時代に、その適性のなさを実感し、たどり着いた先が精神科なのです。

精神科は身体を扱うことが少なく、アテクシの口八丁な性格も活かせると考え、この道に進みました。

ファジーな部分も残されており、エビデンスと科学だけでなく、文学的な要素もあるため、自分に合っていると思ったのです。

得意なことの掛け合わせ

ただし、精神科医としてアカデミックな研究や深い知識の追究には向いていません。そこそこの実力しかないと自覚しています。

もともとは、臨床医としてダイナミックに活躍したいと思っていましたが、それも自分には限界があると気づきました。

そこで、自分にできることは何かを考え、精神科医としての知見と表現力を掛け合わせて、より広く、多くのみなさんに楽しく生きるアイデアをお届けする道を選びました。それが今のアテクシの形なのです。

誰もができること以外の道

これは自分にしかできない掛け合わせとも言えます。誰もができることに追従するのも大切ですが、ある程度の年齢になると、自分の道が細かく分かれてきます。

その先は、細かい道で限りなく上を目指さざるを得なくなります。しかし、妥協してしまうと物足りなくなります。

そこで、自分にしかできない何かを見つけると、とたんに面白くなるわけです。そのために自分の得意なことを掛け合わせれば、自分にしかできない何かが見つかりやすくなります。

3つの掛け合わせで
相当なオリジナリティに

唯一無二でなくてもかまいません。そうした掛け算の発想から、少なくともプラスアルファの武器が生まれる可能性があるわけです。

自分にはできないと決めつけず、仮にAとBとCができれば、A×B×Cの掛け算で、自分にしかできないものが出てくるかもしれません。

3つを掛け合わせれば、相当なオリジナリティが見えてくるはずですから、自分でしかできないことを探してみる価値はあるのではないでしょうか。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。