OpenAIのサム・アルトマンCEOは、2011年にアクセラレーターのY Combinatorのパートナーに就任し、その後Y Combinatorの代表に就任していました。しかし、2019年にアルトマン氏はY Combinatorの代表を辞任しています。この経緯に関してY Combinatorの共同創業者であるポール・グラハム氏が「アルトマン氏に対し代表を辞任するよう圧力があった」という主張を一蹴しています。

Paul Graham claims Sam Altman wasn't fired from Y Combinator | TechCrunch

https://techcrunch.com/2024/05/30/paul-graham-claims-altman-wasnt-fired-from-y-combinator/



Paul Graham Clears Air On Sam Altman's Departure From Y Combinator After Ex-OpenAI Board Member Says It Was 'Hushed Up' - Benzinga

https://www.benzinga.com/news/24/05/39081077/paul-graham-clears-air-on-sam-altmans-departure-from-y-combinator-after-ex-openai-board-member-says

2011年にY Combinatorの非常勤のパートナーとなったアルトマン氏は、当初パートタイムで働いていたとのこと。グラハム氏は2014年にアルトマン氏をY Combinatorの代表に任命。

代表に就任したアルトマン氏は数年間にわたり、Y Combinatorの代表と、2015年12月に設立された非営利団体であるOpenAIの運営を担っていました。

しかし、2019年にOpenAIが子会社を設立し、そのCEOもアルトマン氏が務めることになって、Y Combinatorの創設パートナーであるジェシカ・リビングストン氏はアルトマン氏に対し「OpenAIかY Combinatorのどちらを取るか選択してください」と尋ねています。



さらに、OpenAIの共同設立者であるイルヤ・サツキヴァー氏や、グレッグ・ブロックマン氏らはアルトマン氏に対し「もしもあなたががOpenAIでフルタイムで働くつもりならば、Y Combinatorを運営できる別の誰かを見つけるべきです」と述べ、アルトマン氏はこれに同意し、Y Combinatorの代表を辞任したとのこと。

グラハム氏は「もしもアルトマン氏が、Y Combinatorに集中できるようにOpenAIのCEOに就任する人を探すと言ったなら、私たちはそれを受け入れたでしょう」と語っています。

アルトマン氏のY Combinator代表の辞任に対しては一部の有識者や海外メディアが「会社の目標よりもアルトマン氏の個人的な目標を優先したため、Y Combinatorから代表を辞任するように圧力をかけられた」と報道が存在します。

一方で、グラハム氏は「Y Combinatorがアルトマン氏を解雇したと主張する人がいますが、そのような事実はありません」と述べ、アルトマン氏のY Combinator代表の辞任に関する疑惑を一蹴。





また、アルトマン氏に対しては、Y Combinatorの代表を務めていた際、OpenAIに対して1000万ドル(約15億円)もの投資を実施したことが問題視されています。これに対してもグラハム氏は「この投資はアルトマン氏がOpenAIにフルタイムで勤務し始める前に行われたもので、当時私はその投資に気付いていませんでした」と発言しました。





さらに「それでも、OpenAIに対する1000万ドルの投資はY Combinatorにとってそれほど大きな投資ではありません」とグラハム氏は述べています。