【クイズ】これは何から生まれたでしょう!キャンプシーンにもエコでアップサイクルなアイテム、続々来てます!
自然の中で過ごすためのキャンプギア。最近では太陽光発電で製造するなど環境に配慮した製品作りも始まっています。
リサイクル素材も積極的に使われていて、言われてみないとリサイクル素材だとわからないアイテムが多いですが、あえて元の素材を活かしたアップサイクル製品を集めてみました。
■ふわふわ・もふもふな着火剤は何生まれ?
着火剤というと油脂を染みこませた固形のモノが多いですが、こちらはちょっとおしゃれな雑貨っぽい雰囲気。自宅のリビングに置いても違和感のないデザインです。
ケースの中にはふわふわ・もふもふした塊が。ぬいぐるみを触っているような不思議な感触です。正体は細かな繊維なのですが、ちょっとしっとりしているので、ちぎってみても繊維が舞うことはありません。着火剤特有の匂いもなし。ホントに着火剤なの?
少しちぎって火をつけるとよく燃えます! ファイヤースターターのわずかな火花でもきれいに着火するほどで、ほぐした麻紐並み。さてこの着火剤は何から生まれたのでしょうか? ヒントは「今治」。
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<答え>タオル
タオル産地の今治で染色業を営む「西染工」が作った着火剤でその名も「今治のホコリ」(660円)。染色後のタオルを乾燥するとき、フィルターにはホコリが付着するそうで、その量は毎日120Lの袋が2つ分! ホコリではありますが、元々は安心・安全・高品質な今治タオル。カラフルで汚れのないホコリの特徴を活かした商品化にあっぱれ。わずか10gで4〜5分燃え続けるというクオリティも立派。
■カラフルなサコッシュ&トートバッグは何生まれ?
キャンプ好きならすぐピンときそうな配色のサコッシュとトートバッグです。
ぐぐっと近寄ってみると、メッシュなどの切り換え多し。表面と裏面でガラリと印象の違うデザインになっています。イチから製造するにはあまりに手が込んでいるデザインですが、素材を生かしたアップサイクルだからこその芸当。
表地は薄くて軽いポリエステル生地ですが、内側にはTC素材を縫い合わせています。ポリエステル生地だけだと入れるモノによっては中のモノの形が丸わかりになりますが、裏地を付けることで低減します。
不思議なところにループがありますね。本来の使い方はロープを通すところ…。もうわかりますよね?
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<答え>テント、タープ
「Challenge Outdoor」ではキャンパーが使い込んだ思い出のテントやタープをリメイクするサービスや、廃テント素材を利用したアップサイクル製品を製造しています。ブランド名はずばり、「Re.tent」。軽くてタフ、雨にも耐えうる優秀素材を使っているテントやタープですから、使わなくなったからといって廃棄するのはもったいない!
「Challenge Outdoor」によると、テントのリメイクには素材や大きさがまちまちで大量生産向きではないそう。ですが、ループやDリング、グロメット、ファスナーのかぶせ部分など機能的なところを、デザイン的に楽しいものに生まれ変わるサマは魔法みたいです。もちろん内ポケットや外ポケットを配置するなど使いやすさも考えられています。
どれも一点もので写真のアップサイクル版トートバッグ(Lサイズ)とサコッシュは各8300円。思い出が詰まったテントやタープをリメイクするサービスもあり、トートバッグ(Lサイズ)で1万8000円、サコッシュは1万7000円。自身の使用したいパーツの位置など状態によりリクエストすることも相談できます。ほかにもエプロンやサコッシュ、サイズ違いのトートも選べますよ。
■白い薪バッグは何生まれ?
重い薪を運ぶのに便利な薪バッグ。両脇が開くトートバッグ型の四角いモノがほとんどですが、こちらは角が丸くなっています。白い素材はちょっと見たことがありません。一方、幅広のハンドル部分はしなやかでこれは絶対見たことがあるし、触れたことがある感触! クルマ通勤の人は毎日必ず触っています。
広げてみるときれいな円形。二重になっていますが中央には丸い穴があいています。生地は相当頑丈です。これにハンドルを縫い付けているのですから、重い薪を置いても破れることはなさそう。さて、何から生まれたモノかわかりますか? これを当てるのは難易度が高いかも。
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<答え>エアバッグとシートベルト
廃車買い取りサービス「廃車王」とWILD-1のブランド「テンマクデザイン」がコラボしたプロダクトで、ズバリ「エアバッグ 薪バッグ」(1980円)です。
命を守るエアバッグとシートベルトですから耐久性は申し分なし。エアバッグの形を最大限に活かしたデザインで、いろんな車両から取り外しているので生地の大きさや色味、シワが異なっていて、それぞれ表情が違います。なかには自動車製造時のマークが入っているモノも。
考えてみれば、エアバッグが開く事故なんて一生のうちに何回も遭遇することはありません。一度も事故を起こさない人だっているわけで、ほとんどのクルマに搭載されているわけで、ほとんどのクルマに搭載されているエアバッグは使われないまま焼却処分されているんです。ドライバーのために長年、備えていた新品同様のエアバッグを無駄にすることなくアップサイクル。償却による二酸化炭素排出量も減らせます。それをキャンプライフに活用できるなんて、ちょっといい話です。
■カラフルなギアバッグは何生まれ?
パーツごとに色が異なっている大型ギアバッグ。2014年にアメリカ・ソルトレイクシティで誕生した「コトパクシ」を代表する「デルディア」シリーズの「アルパ 60L ギアホーラートート デルディア」(1万5400円)です。
軽くてしなやかなギアバッグは、テントやタープをポンポン放り込める容量60L。トートみたいに肩にかけられるほか、両側にハンドルが付いているのでクルマへの積み込みもお手の物。
バックル付きのウェビングを備えているので開きすぎて中身をまき散らすなんてことはありません。ギュッと締めつけて中を見えないようにすることだって可能。内側には小分けポケットもついていて、ウェビングもポケットもフチも色があふれています。
この機能的なギアバッグは何からできている?
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<答え> 高品質な残布、残材
他社の大量生産で残った生地や素材を仕入れ、それらを使用して製品を作っているのが「デルディア」シリーズです。
デルディアはスペイン語で“その日の”を意味していて、フィリピンの工場で働く職人ひとりひとりが、その日に入荷した残布と残材から配色を決めてバッグとして組み合わせるんだとか。だから「コトパクシ」という世界中のショップで販売される人気ブランドでありながら、世界でオンリーワンの製品に仕上がっているんです。
工場に日々入荷される残布や残材はどれもハイクオリティなものばかり。ファスナーや生地の色はもちろん、縫い糸までもしょくにんが決めているそうで、「配色が似てるなぁ。同じ職人が作ったのかな」なんて思いを巡らせながら選ぶのも楽しいので、ぜひ店頭で見比べてみて。
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アップサイクルなキャンプギアたち、何が元になっているか分かりましたか? 廃材を処理して素材にするのも大切ですが、こうやって廃材をそのまま素材に活用するのがもしかしたら一番のエコなのかも。見た目も機能性もしっかり生かしたアイテムたちたちで楽しむキャンプも乙なものですね。
<取材・文/大森弘恵 写真/逢坂聡 撮影協力/西染工、Challenge Outdoor、テンマクデザイン、アルコインターナショナル>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。X
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