マイラーズCに出走予定のセリフォス(ユーザー提供：星野音さん)

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　本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。

　今週の重賞競走は土曜日に福島牝馬S(GIII)、日曜日にフローラS(GII)とマイラーズカップ(GII)が行われます。その中から京都競馬場で行われるマイラーズCを取り上げます。まずは過去の傾向から。

　過去10年のマイラーズCでの前走人気別成績を見ていきます。過去10年のマイラーズCでは前走で5番人気以内だった馬が10勝2着9回3着8回と圧倒的な成績を収めています。マイラーズCはGIIでメンバーレベルも高くなりますし、その中で好走するにはある程度の実績が必要不可欠と言えます。前走で人気になっているのはそれだけの実績を残している証拠でしょうし、実力のある馬が結果を残していると言えそうです。

　一方、前走6番人気以下だった馬は2着1回3着1回。馬券に絡んだのは16年のダノンシャークとクラレントのみ。この2頭はGIで3着以内に好走した実績を持っていました。GIで好走できる馬はそれだけ地力が高い証拠と言えますし、前走で人気薄だった馬に関しては、それまでの実績に注意し取捨選択は決めたいところです。

　続いては、過去10年のマイラーズCにおける前走4角での位置別成績です。過去10年のマイラーズCでは前走4角10番手以内の馬が8勝2着7回3着9回と良績を残しています。GIIでレベルの高いメンバーが出走しますので、前へ行った馬は簡単には止まらないのでしょう。その中で好勝負に持ち込むには、やはり勝負所である程度の位置につけていく必要があると言えそうです。

　対して、前走4角で11番手以下だった馬は2勝2着3回。馬券に絡んだ馬は全て前走で上がり3位以内を記録していました。前走の4角で後方に位置していた馬に関しては、しっかりとした末脚を見せている事が好走条件になりそうです。

　それでは早速ですが、今週のマイラーズCでAIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。

◆近走の敗因明確な本命候補

セリフォス

　22年のマイルCS(GI)で1着、昨年の安田記念(GI)で2着と実績十分の本馬。ここ2走は結果を残せていませんが、前走の香港マイル(G1)では中団より後方に構える競馬で伸びきれず。陣営はタフな馬場を敗因のひとつに挙げていますし条件が合わなかったのかもしれません。

　2走前のマイルCSでは8着。道中は先団につける形となりましたが、終始力みながらの追走。直線では一瞬先頭に迫るシーンもありましたが、そこから失速。結果的に中団から後方に位置した馬が上位に入る流れでしたし、体調が整わずに前哨戦の富士S(GII)を使えなかった事も敗因として考えられますので参考外と言えそうです。この中間は海外遠征帰りながら順調に調教が積まれているようですし、状態面に関して問題はなさそうです。能力は十分でここ2走の敗因も明確ですので、力通りに走れば巻き返してくるはずです。

トゥードジボン

　前走の六甲S(L)では1番人気の支持を集めるも11着。レース当日は重馬場。それまでにも道悪では人気を裏切る結果となっていましたし、馬場が合わなかった事が敗因として考えられます。2走前の東京新聞杯(GIII)では10着。初めて関東へ輸送されての競馬でしたし、馬に戸惑いがあり力を出し切れなかったのかもしれません。

　3走前の京都金杯(GIII)では3着と好走していますし、京都芝1600mでは3戦2勝3着1回と複勝圏を外していません。コース適性は十分ですし、条件替わりで一変する可能性は十分にありそうです。先行脚質で開幕週の馬場もプラス材料です。ここ2走の結果から人気は落としそうですが、条件は揃っているだけに侮れない1頭と言えそうです。

ソーヴァリアント

　初めての芝1600mとなった昨年の富士Sでは、中団追走から直線で渋太く脚を使って3着と好走。マイルへの適性を示す内容だったと言えます。続くマイルCSでは先行策を取り、直線では先頭に並びかけるシーンもありましたが、前崩れの展開で粘り込む事が出来ずに12着。それでも見せ場は十分に作っていましたし、着順ほど悪い内容ではなかった印象です。

　前走の中山記念(GII)では終始力みながらの追走。勝負所では内目から進出し直線に向きましたが伸びを欠き12着。道中でのロスやプラス22キロと大きく馬体が増えてしまった影響があったかもしれません。ここ2走は力を出し切れていない印象です。先に挙げた富士Sではナミュールやレッドモンレーヴといった実力馬との差のない競馬をしていますし、能力は十分に通用するだけにあっさりと巻き返しがあっても不思議はないかもしれません。