働いていると、つらい思いをすることもある。しかしそれが一気に帳消しになるような出来事が、起こることも。

Xユーザーの冥途(@made16g)さんは最後のアルバイトの日、素晴らしい贈り物を受け取った。

2024年3月13日、冥途さんが投稿したのは、アルバイトしていたラーメン店の最後の出勤日に、手渡された手紙。

送り主は、障害のある幼い子供と、その母親だった。投稿によると2人はよく店を訪れていて、冥途さんの最後の出勤日を知ると、その日に合わせて手紙とプレゼントを携え、会いに来てくれたのだという。

手紙には、子供と母親、2人の思いが、それぞれ綴られていた。

「続けてきて良かった」

いつもおいしいラーメンをつくってくれてありがとうございます。
ちがうおしごともがんばってください。
いつも優しいお姉さんへ
子供と2人が多く、色々つらいときも、お姉さんの声がけのおかげでとても救われました。
新しい職場で新社会人となりたくさん大変な事あると思いますが、ムリせず自分らしく、頑張りすぎず、頑張ってくださいね
本当にありがとうございました。
子供がどうしても最後に会いたいということで来店しました。私もお礼を言いたくて。

それまでの接客に対しての純粋な感謝と、新しい職場で働くことへの応援の言葉。親子のあたたかな気持ちが込められた手を受け取った時、どんな気持ちになったのか。

冥途さんは18日、Jタウンネット記者の取材に応じ、こう振り返った。

「続けてきて良かったなと思いました」

冥途さんはそのラーメン店で5年半の間アルバイトを続けたという。頑張りを認めてくれる店長もいたが、社員からは意地悪されることが多く、続けるのはしんどかった。

しかし、「救われました」というメッセージによって、冥途さん自身も、救われたのだ。

冥途さんと親子は「お客さんと店員」というだけの関係だったという。それでもあたたかな交流を感じさせる手紙は、多くの人の心を打った。X上には感動の渦が広がり、こんな声が寄せられている。

「泣きそう」
「年月経ってもずっと色褪せない言葉ってある。それが口頭でも手紙でもメールでも」
「私もホテルのフロントやっていた時にもらった感謝の言葉が溢れたアンケート用紙、宝物だったな」
「俺まで涙腺緩んだ。 世の中こんな素敵な事ばかりで埋まってしまえばいいのに」
「この子が一生懸命書いたであろう文字とお母さんのあたたかい言葉になんか涙出てきた」

2024年3月20日11時10分編集部追記:記事初出時、本文中の一部で冥途さんのお名前の表記に誤りがあったため修正しました