2024年のスギ花粉の予測は…

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 暖かくなってくると飛散する花粉。花粉症の人にはキツい時期がスタートします。今冬は暖冬となっていますが、2024年の花粉の飛散状況はどうなのでしょうか…。そこで、気象予報士のきりたんさんに聞いてみました。

2023年夏の猛暑が影響…「例年よりも多い」予測

Q.春のイメージが強い花粉ですが、冬の間から飛散するのでしょうか。

きりたんさん「冬になると木は休眠状態になるのですが、意外と飛散を始めるタイミングは早く、人間が暖かいと感じる頃にはすでに大量に飛散します。スギの場合はだいたい2月から始まるのが一般的といわれています」

Q.スギ花粉は春以外の季節にも飛散するのでしょうか。

きりたんさん「先ほど2月から飛散を始めると説明しましたが、前年の秋から冬にかけて気温が下がり切らなかった場合、冬でも微量ながら花粉が飛散することがあります。

また、日本ではスギ花粉がもっともアレルギー人口が多いといわれているため、よく取り上げられますが、夏のイネ花粉や秋のブタクサ花粉など春以外にも花粉アレルギーに影響を及ぼすものはあります。そのため、複数の花粉アレルギーを持つ方にとっては、年間を通して影響を受ける可能性があります」

Q.ずばり、2024年の花粉の飛散予測を教えてください!

きりたんさん「日本気象協会の見解によると、2023年の夏が猛暑だった影響により、飛散量は例年よりも多いと予測しています。昨年比ですと、特に北海道や東北エリアでは飛散量が多くなる可能性があります。

ただ、花粉の飛散量は降水量によって左右されるところもあります。雨が降ると遠くまで花粉が飛びづらくなるため、雨が多いとあまり花粉の影響を受けないということになります。地域によってはやや降水量が多くなるという予測もありますので、そういった側面も考えながら、飛散状況のチェックをお願いします」

 日本気象協会は、花粉の飛散の予想について「全国的に例年並みかやや多い」としつつ「北日本では前年比倍増」と発表しています。2024年1月前半は気温が高めに推移したこともあり、すでにスギ花粉がわずかに飛び始めている地域もあるとコメントしています。体調を崩さないよう、しっかりと対処するようにしましょう。