命名・進水式が行われた台湾初の国際潜水艦「海鯤」=28日、高雄市で

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(高雄中央社)台湾初の国産潜水艦「海鯤」の命名・進水式が28日、南部・高雄市の台湾国際造船(台船)で開かれた。式典に出席した蔡英文(さいえいぶん)総統は「歴史はこの日を忘れないだろう」と述べ、かつては不可能な任務だと思われていた潜水艦の国産実現に「皆さん、われわれはやり遂げた」と力強い口調で喜びを示した。潜水艦は非対称戦力構築の上での重要な一部となる。

必要な防衛装備の国産化を目指す「自主国防」を推進する蔡政権。1隻目の国産潜水艦となる試作艦の建造は2020年11月に開始された。

全長は約70メートル。約493億台湾元(約2280億円)をかけて建造された。船尾にはX舵が搭載されている。海軍が現在保有する4隻の潜水艦はいずれも船尾舵が十字になっており、建造を担った台船の鄭文隆董事長(会長)は「性能は絶対的に現役潜水艦より優れている」と自信をみせた。

式典では船首のみがお披露目され、魚雷発射管などの機密装備は中華民国国旗で覆われた。

海軍への引き渡しは2024年末以前を目指している。

(游凱翔/編集:名切千絵)