「ARUHI presents 本当に住みやすい街大賞」とは、理想ではなく、実際にその地域で“生活する”という視点から、「発展性」「住環境」「交通の利便性」「コストパフォーマンス」「教育・文化環境」の5つの基準を設定し、住宅ローン専門金融機関であるアルヒ株式会社の膨大なデータをもとに、住宅や不動産の専門家が参画する選定委員会による公平な審査のもと「本当に住みやすい街」を選定したランキングです。
今回は2023年9月に実施した「本当に住みやすい街大賞2023 in宮城」にランクインした街について、それぞれどのような点が評価されているのか詳しく紹介します。

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大町西公園ってどんな街?

仙台駅より西へ1.4キロメートルの場所に位置する、仙台市地下鉄東西線の「大町西公園駅」(仙台市青葉区)。1600年に伊達政宗が「仙台城(青葉城)」を居城とした際、この地は商業における藩の重要拠点として位置づけられ、栄えてきました。駅の真上に位置する「西公園」や仙台城跡一帯を整備して造られた「青葉山公園」など、都心でありながら緑の潤いも享受できます。

「宮城県仙台第二高等学校」や「東北大学 片平・川内キャンパス」といった教育機関が駅から約2キロメートル圏内に集積する、文教地区としても有名です。2019年より始まった、仙台市の都心機能の強化を図る「せんだい都心再構築プロジェクト」では重点ゾーンに属しており、さらに魅力のある街へ進化しようとしています。

【発展性:3.25点】良質な住環境を維持し、より活気のある街へ変貌中

広瀬川をはさんで立地する「西公園」と「青葉山公園」は、自然共生都市を目指す仙台市のシンボルと言えるスポットです。現在、両公園では再整備事業が進行中で、仙台藩時代からの歴史・文化資源と優れた自然景観を生かしつつ、市民や国内外の人々が交流する拠点となるような場所に生まれ変わろうとしています。2023年4~6月には「第40回全国都市緑化仙台フェア(未来の杜せんだい2023)」が開催され、「西公園」・「青葉山公園」がともにメイン会場となりました。

大町西公園駅の東側では、百貨店「藤崎」の本館やその周辺の建物を建て替える「一番町三丁目おおまち南地区再開発」が進行中で、一帯は商業・業務・複合交流拠点になる予定です。

仙台駅から西へ延びる青葉通沿いは、「景観地区」・「地区計画」・「広告物モデル地区」の3つのルールが策定されており、良質な住環境を維持しながら再開発や整備が進められています。

【住環境:3.70点】「衣・食・住・憩」が近接、多様な余暇の過ごし方が可能

「イオンエクスプレス仙台立町店」などの買い物施設や「東北公済病院」などの病院、郵便局・銀行が、大町西公園駅から徒歩利用圏内に充実しています。8つの商店街で構成される「仙台市中心部商店街」もあり、日常生活の用事はほぼすべて済ませられます。

春は「西公園櫻岡花見」、夏は「仙台七夕まつり」、秋は「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」、冬は「SENDAI光のページェント」と、大町西公園エリア内で多彩なイベントが楽しめる点も魅力です。2023年に開館した「青葉山公園 仙臺緑彩館」には、仙台にちなんだメニューなどを提供するカフェや広々としたテラスもあり、広瀬川を眺めながらくつろげます。

仙台市の都心を東西に貫く「仙台市中心部商店街」。毎年8月6~8日は「仙台七夕まつり」の会場になります(画像素材:PIXTA)

【交通の利便性:4.15点】充実の公共交通網で仙台市内外の移動が容易

仙台市地下鉄東西線・南北線のほか、JRの常磐線・仙山線・仙石線・東北本線・仙石東北ライン・東北新幹線・秋田新幹線、仙台空港アクセス線が乗り入れる仙台駅までは、大町西公園駅から地下鉄東西線で2駅約4分、バスで10~16分。徒歩でも約18分の近さです。

駅から徒歩7分圏内には3つのバス停が立地。仙台駅のほか、泉中央駅(泉区)や八木山動物公園駅(太白区)行きのバスなどが停車します。

車利用の場合は、東北自動車道「仙台宮城IC」と接続する仙台西道路(国道48号)が近く、関東や青森県方面への移動が容易です。近隣にはカーシェア・ステーションが豊富で、車を所有しなくてもドライブが楽しめます。

レンタサイクルサービス「DATE BIKE(ダテバイク)」の拠点が多いこともポイントです。自転車は電動アシスト付きで、坂道で活躍するでしょう。

【コストパフォーマンス:2.90点】仙台市の都心にある居住地で穴場的なエリア

2023年7月現在、大町西公園駅から徒歩約9分の新築分譲マンションが、3LDKで3,000万円台前半から販売されています。1駅隣の青葉通一番町駅で同条件の物件が4,000万円台後半であることを考えると、都心に位置しながら自然が身近な住環境という点でコストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。

職住近接や都心回帰の高まりで地価は上昇傾向ですが、駅の南側は北側より割安なので、大町西公園駅周辺で引っ越し先を探す際は、自身の生活スタイルを考えながら範囲を広げてみてもよいでしょう。

【教育・文化環境:4.15点】子どもたちの学習意欲を刺激する充実した環境が整う

大町西公園駅周辺は、約2キロメートル圏内に「宮城県仙台第二高等学校」や「東北大学 片平・川内キャンパス」といった教育機関が集積しています。2023年には、新たに「東北学院大学五橋キャンパス」が開設されました。文理融合の新キャンパスの一部は学生以外の出入りが可能で、商店街と連携した授業や市民向けの公開講座なども実施される予定です。

同じエリア内には、270名収容のホールと11の会議室を有する「仙台市戦災復興記念館」や、仙台市民図書館・ギャラリー・スタジオなどを備えた「せんだいメディアテーク」など、文化芸術施設が多数立地しています。「仙台市博物館」や「宮城県美術館」のリニューアル、「せんだい青葉山交流広場」に建設予定の「音楽ホール・中央部震災メモリアル拠点複合施設」など、今後も文化芸術施設のさらなる充実が見込まれます。

駅から徒歩14分の「せんだいメディアテーク」では、美術作品の発表やワークショップといった催しも実施されています(画像素材:PIXTA)

【選定委員会による総括】良質な住環境で理想の都会暮らしが実現可能

仙台市の繁華街やビジネス街に隣接する大町西公園エリア。都会の利便性と緑の潤いの両方を享受できる場所で、「職住近接」の暮らしも可能です。教育機関や歴史・文化施設も豊富にあり、良好な子育て環境が保たれています。

今後も「せんだい都心再構築プロジェクト」によって、さらなる住環境の向上と街の活性化が期待できます。仙台市の都心に勤務地があり、引っ越し先に住環境や教育環境の良さを求める人は、住宅価格が高めでも検討すべき街と言えるでしょう。

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