【本当に住みやすい街大賞2023 in宮城】第6位 八木山動物公園:コスパ・交通利便性・住環境に注目、自然豊かな高台のアットホームタウン
「ARUHI presents 本当に住みやすい街大賞」とは、理想ではなく、実際にその地域で“生活する”という視点から、「発展性」「住環境」「交通の利便性」「コストパフォーマンス」「教育・文化環境」の5つの基準を設定し、住宅ローン専門金融機関であるアルヒ株式会社の膨大なデータをもとに、住宅や不動産の専門家が参画する選定委員会による公平な審査のもと「本当に住みやすい街」を選定したランキングです。
今回は2023年9月に実施した「本当に住みやすい街大賞2023 in宮城」にランクインした街について、それぞれどのような点が評価されているのか詳しく紹介します。
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八木山ってどんな街?
仙台駅の西南西、標高136.4メートルの丘陵地に位置する、仙台市地下鉄東西線の西の始発駅「八木山動物公園駅」(仙台市太白区)。この一帯の開発は、鉄道事業などで財を築いた八木一族の五代目が、幹線道路や橋、公園・遊園地・野球場などを私費で建設して自治体に寄付した戦前より始まります。
持ち家需要の高まりにより、1965年ごろからは土地区画整理事業で戸建てを中心とした住宅地を段階的に形成。「八木山動物公園 フジサキの杜」や遊園地「八木山ベニーランド」、「東北工業大学 八木山キャンパス」が次々に誕生しました。
2015年の仙台市地下鉄東西線の開業を機に、仙台市は新たなまちづくりに着手。近隣の学校や住民も参加し、さらなる活性化を目指しています。
【発展性:3.35点】新たな開発や活発な住民コミュニティーなど発展が見込める要素は多い
八木山動物公園駅の周辺は風致地区が多く、開発の余地は多くありません。一方で、駅前を中心とした約43店舗で商店会を発足したり、約20万平方メートルの「金剛沢緑地」の一部を住民の手で憩いの場「八木山テラス」として整備したりするなど、地域コミュニティーは活発です。
宅地開発では、駅の南西約2キロメートルの場所で「八木山中央南土地区画整理事業」が進行中。「宮城県仙台西高等学校」の北側に広がる約12ヘクタールの土地に、商業施設や公園などが造成される予定で、周辺地域にも波及効果が期待できます。
駅利用圏内の小学校区で、ファミリー人口に増加の兆しが見られる点もポイントです。新築戸建ての販売が活発で、仙台市内の中では住宅価格が手頃なことから、今後はさらに人気が高まる可能性を秘めています。
【住環境:4.10点】ミニマムライフで快適に過ごせる自然豊かな住宅地
八木山エリアは、八木山動物公園駅から徒歩約9分の「仙台市立八木山小学校」周辺が買い物ゾーンです。スーパー「みやぎ生協八木山店」や個人商店・銀行・郵便局など、生活に必要な店舗が点在しています。
約400本のアジサイが楽しめる「芦ノ口緑地(あじさい公園)」などの自然豊かな場所や、「八木山児童館」といった子育て支援施設も同エリアにあります。
駅に併設する駐車場の屋上にある展望台「八木山てっぺんひろば」は、夜景や初日の出を楽しめるスポットです。不定期でイベントも開催されています。
駅前の「動物公園前医療モール」には内科・皮膚科・整形外科・歯科が入居。駅から車で約10分以内の場所には、「仙台赤十字病院」と「仙台西多賀病院」が立地しており、地域の暮らしの安心を支えています。
【交通の利便性:3.65点】地下鉄・バス・車の使い分けで仙台市内外をスムーズに移動
仙台市地下鉄の東西線と南北線、JRの常磐線・仙山線・仙石線・東北本線・仙石東北ライン・東北新幹線・秋田新幹線、仙台空港アクセス線が乗り入れる仙台駅までは、東西線で約13分。駅上には「交通ICパーク&ライド駐車場」があり、仙台市街地が渋滞する時間帯の利用に便利です。しかも、八木山動物公園駅は始発駅なので、座って移動できる可能性も高いでしょう。
駅前に発着する宮城交通と仙台市交通局のバスは、一部地域を運賃100円で運行。「仙台赤十字病院」行きには、無料のシャトルバスも含まれます。2023年には、宮城交通と仙台市交通局のバスが協力して運行する仙台駅行き(通称:八木山ライン)のダイヤが見直され、バス停の待ち時間が短縮されています。
一般道路では、仙台市地下鉄東西線の開通とともに川内旗立線が整備されました。一部区間が2車線から4車線へ拡張され、仙台市の都心までの車移動がスムーズに。現在は、駅から南西1.7キロメートルの場所にある「仙台市立八木山南小学校」付近で、新たな幹線道路の整備が模索されています。
東北各県や関東方面など車での長距離移動は、東北自動車道「仙台南IC」や仙台南部道路「山田IC」が便利です。「仙台国際空港」には、仙台南部道路を経由して約30分で到着します。
【コストパフォーマンス:4.00点】条件次第で高コスパな家に住める
八木山動物公園駅周辺の住宅価格は、3LDKの新築戸建てで3,000万円台前半が主流です。これは、仙台駅からの距離が八木山動物公園駅と同程度のJR仙山線北山駅(青葉区)周辺の3LDK物件とほぼ同価格帯でありますが、公共交通機関の豊富さという点で、八木山動物公園駅周辺のほうがコストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。
2023年の地価公示価格において、開発の進む「八木山中央南地区」が駅前に比べて7割以下の安さである点にも注目です。今後の開発計画次第でコストパフォーマンスがさらに高まる可能性があるため、八木山エリアで引っ越し先を探す際は、最新情報の収集が必須と言えそうです。
【教育・文化環境:3.55点】子どもたちが意欲的に学べる環境が整う
八木山動物公園駅から東へ徒歩約10分の場所に、「東北工業大学 八木山キャンパス」があります。太白区とまちづくりにおける包括連携協定を結んでおり、「八木山テラス」の整備といったさまざまな地域活動に参加しています。
駅から徒歩約3分の場所には、約130種570頭を飼育する「八木山動物公園 フジサキの杜」があります。飼育員体験など多彩なイベントを開催しており、レジャーだけでなく子どもたちの学び場としても最適です。
八木山エリアは、防災・減災活動において、2011年の東日本大震災以前から積極的だった地域としても知られています。活動を先導する「仙台八木山防災連絡会」は、中高生・大学生の防災活動への参加を積極的に支援し、共助の担い手となる若者を育成。その功績が認められ、2018年に防災功労者内閣総理大臣賞を受けました。
また、仙台市地下鉄東西線の沿線には、「宮城県仙台第二高等学校」や「東北大学」の片平・川内・青葉山の各キャンパスといった、好アクセスな教育機関も豊富です。
現在、市バス全線や希望する地下鉄路線が乗り放題となる通学定期券「学都仙台 市バス・地下鉄フリーパス」において宮城交通の参加が検討されており、さらなる交通の利便性が期待できます。
【選定委員会による総括】未来の可能性を秘める高コスパなベッドタウン
仙台市地下鉄東西線の開業で、交通の利便性が向上した八木山エリア。仙台市の都心へアクセスしやすい地下鉄やバス、豊かな自然、マイホームが購入しやすい価格は、共働き世帯にとって魅力的な環境と言えるでしょう。
新たな開発計画があるなど、今後の発展が見込める八木山動物公園駅周辺は、移住先候補として検討したい街の一つです。
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